心配性の原因心理とは?心配性を無くす為の行動

「家の鍵閉め忘れたかも!」

「友人が最近そっけないけど、もしかして嫌われた?」

「今日のプレゼンの準備、本当にこれだけで大丈夫かな・・・」

 

このように、起こり得る出来事を、何もかも悪い方向に考えて心配してしまうという方は少なくないでしょう。周囲から「考えすぎだ」と言われても、自分自身で「考えても仕方がない」と自覚していても、なかなか心配性を改善することができないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

心配性であることに悩んではいるが、「もともとの性格だから仕方がない」と改善することを諦めている方もいらっしゃるでしょう。確かに、元々悲観的な方や完璧主義な方は心配性になりやすい性格であると言えます。逆に楽観的な人や大雑把な性格の人は心配性になりづらいかもしれません。ですが、心配性の原因は、元々の性格だけではありません。

 

では、心配性の原因とはいったいどのような事なのでしょうか。また、心配性を克服する方法についても考えていきましょう。

 

心配性の原因

元々の性格以外に心配性の原因となっていることはどのような事でしょうか。原因が明らかになると、自然と心配性を克服する方法も見えてくるはずです。まずは、心配性になってしまう原因から考えていきましょう。

 

自分に自信がない

自分に自信がない人は、心配性になりやすいでしょう。例えば、仕事に対して心配事が多いという人は、「自分は仕事ができない」「自分にこの仕事は荷が重い」などと考えていることが多いはずです。これは、自分に自信がなく、自分の能力を信用できていないことからくる心配ではないでしょうか?

 

もし自分に自信がある場合は、少し難しい仕事を頼まれたとしても「自分ならこれぐらいできるだろう」「能力を見込まれたから頼まれたのだ」と考えることができるはずです。「自分にはできないかも」「上手くいかなかったらどうしよう」などと心配してしまうことが多いという方は、自分に自信がないことが原因で心配性になっているのかもしれません。

 

また、新しいことにチャレンジすることが苦手という方も「自分には難しいだろう」「失敗するに違いない」と考えてしまうことが多々あるはずです。このような考えも、自分に自信がないことの表れと言えます。チャレンジしても自分の能力では上手くいかないと無意識に考えてしまうため、様々な心配事が浮かび、挑戦することを避けてしまうのです。

 

理想が高い

高い目標も持つことは悪いことではありません。ですが、理想が高すぎることは心配性の原因に繋がります。

  • 仕事は完璧にこなすべきだ
  • 失敗してはいけない
  • 他人には絶対に負けたくない
  • 誰からも嫌われないようにしよう

このように考える事が悪いというわけではありませんが、考えが極端になってしまったり考えにとらわれすぎたりすると、心配性の原因になります。上記のような高い理想を持ってしまうと「いくら準備をしても完璧でないように感じる」「失敗することへの恐怖心が大きい」「他人に嫌われたのではないかと不安になってしまう」というようなことが起こります。心当たりがあるという方は、いつの間にか高すぎる理想を持ってしまっている可能性があります。

 

マイナスの情報に影響されている

『スプラリミナル知覚』というものが心配性の原因になっている場合もあります。スプラリミナル知覚という言葉は、聞きなれない、全く知らないという方も多いかもしれませんね。

 

『スプラリミナル知覚』とは、「意識しながら見聞きした情報は人に何らかの影響を与える」というものです。つまり、ニュース映像や新聞・ネットの記事、ラジオなどから見聞きした情報は脳を刺激し、私たちが気づかないうちに私たちの行動に影響を及ぼしているということです。

 

熱中症で運ばれる人が増えているというニュースを見た日には、無意識にいつもよりこまめに水分補給をしていたり、明るい曲を聞いているといつの間にか気分も明るくなっていたりということを誰しも一度くらいは経験したことがあるはずです。このように、見聞きした情報から無意識に自分の思考や行動に変化がもたらされることがスプラリミナル知覚なのです。

 

このように、様々な媒体から得られる情報は、意識せず私たちの思考や行動に影響を与えています。つまり、マイナスの情報を自分の中に取り入れすぎてしまうと知らないうちに心配性になってしまう場合があるということです。

 

例えば、海外で起こったテロのニュースをテレビで見たとします。そうすると、普段だったら何も考えずに外出できていたのに、いつも行く場所でも「不審な人はいないだろうか」と少し気になってしまうかもしれません。

 

難病の特集を見た日には、「自分は健康だろうか」「最近体の不調を感じるが何か大きい病気ではないだろうか」と心配になってしまうこともあるでしょう。

 

このように、人はマイナスの情報を得れば得るほど心配性になってしまうのです。全く意識していなくても、潜在意識の中にマイナスな情報は蓄積されていきます。何かの拍子にその情報が引っ張り出されてきてしまうと、そのことが気になって仕方なくなる、必要以上に心配してしまうということが起こるのです。

 

心配性の克服法

心配性の原因についてお伝えしました。心配性の原因となっているものがわかったら、次に心配性を克服する方法を考えていきます。自分がどのような原因で心配性になっているのかということがわかれば、それに応じて改善・克服の方法も少しわかってくるのではないでしょうか?

 

では、ここからは心配性の克服方法についてご紹介していきます。

 

自尊心を持つ

自分に自信がない人は、心配性になりやすいと言えます。自信がないことが心配性の原因であるという方は自分に自信をつけ、自尊心を持つようにすると良いでしょう。

 

「自分にはできない」「自分は良いところがない」と自分を認められないという方は少なくないはずです。確かに、自信を持つということは簡単にできることではありません。しかし、自信を持てないままでは、上手くいくはずのことも上手くいかなかったり、新しいことに挑戦する機会を逃したりなど良いことはないはずです。

 

自信をつけることは、心配性を克服することにも繋がりますし、それ以上に自分の成長にも繋がるはずです。

 

自信や自尊心を持つには、どんなに小さなことでも何かを達成したときや成功したときには自分を褒めてあげるようにしましょう。自信がない人は、何かをやり遂げた時にも「この程度は誰にだってできる」「できて当たり前のことだ」と考えてしまいがちです。小さなことだとしても、やり遂げた自分を褒めてあげることで自尊心を育てることができます。

 

また、自信がない人は成功したことよりも失敗したことに目を向けがちです。過去の失敗したことを何度も思い返して「自分はダメだ」と悩んでしまうこともあるでしょう。しかし、失敗したことをいつまでも考えていても成長することはできません。失敗したことをいつまでも考えていると、どんどん自信を無くしてしまう原因にもなります。

 

失敗は誰にでもあります。あなただけがミスや失敗をしているわけではないですし、成功した体験も沢山あるはずです。失敗したことではなく、できるだけ成功したことに目を向けるようにしていきましょう。そうすることで、「自分はこんなことができた」「あれができたならこれもできるだろう」と少しずつ自信をつけることに繋がっていくはずです。

 

達成できる目標を立てる

理想が高すぎることが心配性に繋がっているという方は、理想を少し低いところに設定するように心がけてみましょう。理想が高すぎると、「絶対にこうあらなければならない」「こうでないとだめだ」と考えてしまい、結果的に自分を追い詰めることになってしまいます。どれだけ頑張っていても、自分が理想とする目標を達成できるまでは「大丈夫だろうか」「ちゃんとしなければ」と心配や焦りが生まれてしまいます。

 

「失敗してはいけない」と考えている方は、「失敗はない方が良いが、誰しもミスをすることはある」と意識的に考えるようにする。「誰にも嫌われないようにしよう」と考えてしまっている方は、「誰にも嫌われないのは難しいこと」と考えるようにして理想を少し低く設定しましょう。

 

何事も完璧にこなしたいと考えるのは悪いことではありませんが、完璧主義になりすぎてしまうと心配性の原因になります。目標を立てる時には、少し頑張れば達成できるだろうという範囲の目標を立てるようにしてみてください。そうすることで、自分を追い込んだり心配になって焦ったりということは少なくなります。また、成功体験を増やすこともできるので、自信の獲得にも繋がります。

 

必要のない情報は遮断する

私たちの周りには沢山の情報が溢れかえっています。テレビやラジオから得られるものに加え、インターネット・SNSなどからも情報を得る事ができます。また、電車の中つり広告やビルの大きな液晶画面などからも、私たちは知らず知らずのうちに情報を脳にインプットしています。

 

スプラリミナル知覚が心配性の原因となっている方は多いでしょう。そのため、心配性である自覚がある方は自分に必要のない情報はできるだけ遮断した方が良いかもしれません。テレビやラジオ、ネットニュースなどから得られる、事件や事故などのネガティブなニュースは自分に必要ないと感じたら見聞きすることを控えるようにしてください。

 

また、SNSなどでも暗い話題を見る事は多いはずです。さらにネットは匿名であるため、他人に対して激しい誹謗中傷を行っている人を目にすることも沢山あります。そのような情報も、脳にはマイナスの情報として蓄積されていきます。インターネット・SNSでもネガティブな内容のものを避けることや、スマホを見る時間を短くするということは必要になってくるかもしれません。

 

また、人の脳は新しい情報を得るとノルアドレナリンが放出され、それによって不安や興奮が促されるともいわれています。このことからも、心配性を克服するためには必要のない情報を遮断するということは重要であるといえるでしょう。

 

まとめ

心配性の原因と克服方法についてお伝えしてきました。心配性で悩んでいるという方は珍しくありません。軽い心配性であればそれほど問題はありませんが、症状が重くなってしまうと、とても些細な事でも過度に心配してしまい、精神的にも身体的にも疲れきってしまいます。また、克服にも時間がかかってしまうでしょう。

 

「心配性かもしれない」「悪い方に考えすぎてしまう」と感じている方は、今回お伝えした克服方法を是非参考にしてみてください。心配性を克服することで、ポジティブな思考や心の安定を得られるようになるはずです。

 

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