忘れたい!!つらい・嫌な過去に囚われずに生きていく方法

過去の嫌な思い出を掘り起こしては、当時の気持ちを思い出して悲しくなったりつらくなったり怒りを感じたりすることはありませんか?心当たりがあるという方やこのような思考が癖になっているという方は、過去に執着しすぎているのかもしれません。過去の出来事を思い出しては苦しみ、「忘れたくても忘れられない」と思っている方は少なくないでしょう。

 

大きな失敗や、苦い思い出、誰かに裏切られたなどの人間関係での嫌な出来事は誰にでもあるでしょう。すぐに忘れられれば良いですが、それを忘れられずにいつまでも苦しめられるのはつらいですよね。

 

過去に囚われることなく生きていくのは難しいと考えている方は多いと思います。確かに、今すぐにすべてを忘れ去るということは不可能に近いかもしれません。ですが、考え方を少し工夫してみるだけで、過去に囚われずに生きていくことはできます。今回はその方法についてお伝えしていきます。

 

過去に囚われずに生きていく方法

過去に囚われないために、ほとんどの人はその出来事を完全に忘れてしまいたいと考えるでしょう。ですが、人は「忘れよう」とするほどその出来事を深く記憶に刻んでしまいます。「忘れよう」とすることは、その出来事を意識してしまっているということだからです。

 

では、過去に囚われずに生きるにはその出来事を完全に忘れる以外にどのような方法があるのでしょうか。ここからは、つらい出来事・嫌な出来事を忘れるのではなく、考え方を変換させて「この出来事を経験しておいてよかった」と思えるようになる方法についてご紹介していきます。

 

その出来事によって感じた感情を受け入れる

過去に囚われてしまっている時、その出来事から感じた感情を今になっても思い出してしまうということを、悪いことだと考えている方は多いでしょう。悲しみ・苦しさ・怒りなどの感情を思い出してはいけないと考えてしまいがちです。ですが、まずはその感情を「受け入れる」ということが、過去に囚われずに生きていくための第一歩です。

 

なぜあなたは、その出来事によって傷ついたのか、悲しんだのか、怒りを感じたのかを理解しましょう。人がこのような感情を抱くのは、自分が求めていたものが得られなかった時です。

 

例えば、信頼していた友人があなたの悪口を他の人に言っていたという事実を知った時。あなたは傷つき、悲しむはずです。怒りを覚えるかもしれません。では、あなたはなぜそのような感情を抱いたのでしょうか?思い出すのは苦しいかもしれませんが、その出来事を思い出して客観的に自分の感情を見てみてください。

 

先ほどもお伝えした通り、「自分が求めていたものが手に入らなかった時」人は感情を揺さぶられます。そう考えてみると自ずと答えが見えてくるはずです。友人に裏切られたときのあなたの感情は、『信頼』を裏切られたことからくるものではないでしょうか。

 

このように、その出来事を客観視してみると、自分がその出来事やその相手に何を求めていたのかを理解することができます。「自分は友人との『信頼関係』を求めていたんだな」と気づけると、そこから1歩前進することができます。

 

あなたが求めていたものは、「その相手」や「その出来事」からしか得られないのか

次に、あなたが欲しかったものは「その相手」や「その出来事」からしか得ることができないのかということを考えてみてください。

 

先ほどの例でお話すると、『信頼関係』を築きたかったあなたは、その相手からそれを得ることができなかったため、過去に囚われてしまっています。ですが、『信頼関係』はその相手としか築くことができないのでしょうか?そのほかの友人・恋人などと築くことは不可能ですか?そんなことはないはずです。

 

他の例で考えてみると、仕事で大きな失敗をしてしまったという場合はどうでしょうか。あなたはその仕事での『成功』を求めていたのかもしれません。確かに、その失敗で当時は『成功』を得られなかったかもしれません。ですが、これから先も『成功』を得ることはできないのでしょうか?決してそうではないはずです。

 

あなたのこれからの未来には様々な可能性があります。ですが、その可能性に気づかないままだと、「あの人と『信頼関係』を築くはずだったのに」「あの仕事で『成功』できるはずだったのに」と過去に囚われることになってしまいます。過去に囚われている人は、このように自分が自分自身の可能性を見落とし、過去に執着してしまっているのです。

 

自分が手に入れたかったものは、「その相手」や「その出来事」からしか得ることはできないのかということを今一度考えてみてください。そうすると、自分のこれからの可能性に気づけるはずです。

 

その出来事から得られたものを探してみる

過去に囚われている人は、「友人との信頼関係を失った」「仕事での成功を失った」というように、その出来事によって失ったものばかりを考えているのかもしれません。確かに、失ってしまったものはあります。ですが、その出来事から得られたものは1つもありませんでしたか?

 

人は何かを経験したとき、それを学びに変える力を持っています。様々な過去の経験から学びを得て、私たちは現在を生きています。ですが、普段はそれをあまり意識していないので、つらかった過去の出来事からは、「失ったものは多くても得られたものは1つもない」と思い込んでしまうことがあります。

 

ですが、少し冷静になって「あの出来事から学べたことは何だろう」と考えてみてください。すぐには思い浮かんでこなくても、ゆっくり考えてみると必ず見つけることができます。

 

「他人との信頼関係は簡単には築けないと分かった」

「小さな見落としが大きな失敗に繋がることがあると気づけた」

このような気づきだけでも、これからのあなたにとってはとても重要な学びになっているはずです。

 

今後同じようなことが起こっても対応することができると考える

何か1つでもその出来事から学びを得られたなら、今後同じような出来事が起こっても同様な結果にはならないはずです。「必ずしも次は上手くいく」とは言い切れませんが、ある程度対応することができるようになるはずです。そして上手くいけば、あなたが求めていたものを得ることができるかもしれません。

 

過去に囚われている間は、「またあんなことが起こったらどうしよう」「また傷つくかもしれない」と考えてしまうので、前に進むのが怖いと感じている方も多いでしょう。ですが、ここまでお伝えしてきたことを実践することができれば、このような恐怖心は薄れてきます。そこで、同じような出来事が起きた時のシミュレーションをしてみてください。

 

「誰かと信頼関係を築きたいと思った時には、時間をかけてお互いに気持ちを伝えあう事を怠らないようにしよう」

「仕事で大きな失敗をしないようにするためには、小さな見落としやミスがないかしっかり確認するようにしよう」

 

というように、また同じような出来事が起こった時にも、前回の経験から対応できるということがわかっていれば、恐怖心はなくなるはずです。自分は、過去の出来事から学び、対応する力を身につけているということを知るということはとても大切です。

 

過去の出来事だと認識する

あなたが囚われていた出来事が、半年前、12年前、遠い昔の出来事など完全に過去の出来事であると自分が認識できていれば問題はありません。ですが、1か月前、数週間前の出来事である場合、まだ過去の出来事にしきれていない場合があります。

 

自分がまだその出来事に見舞われている最中には、「この出来事を経験しておいてよかった」と考えることはできません。

 

その出来事が、過去の出来事であると認識することが必要です。「傷ついたり、悲しんだりしたけれど、今は何事もなく今までのように暮らせている」ということを感じて、嫌な出来事やつらい思い出が、自分にとってもう終わったことであると認識しましょう。

 

乗り越えられた自分を評価する

つらかった思い出、嫌な出来事やトラブルが過去であるということは、あなたがその出来事を乗り越えられたということです。当時のことを思い出してつらくなってしまうということもあるでしょう。ですが、その出来事が実際に起こっていた当時は、今よりももっとつらく、苦しかったはずです。しかしあなたはその苦しみを乗り越えて今を生きています。

 

乗り越えるのに、他の誰かが力を貸してくれたかもしれません。ですが、実際にそれを乗り越えたのはあなた自身です。そのことを再確認して、自分を評価してあげてください。「あんなにつらかったのに自分は乗り越えたのだ」「ひどく裏切られたのに相手を許せた自分はえらい」というように、つらい出来事やトラブルを乗り越えられたことを自分が評価してあげるだけで、傷ついた心が修復していきます。

 

「経験しておいてよかった」と自然と思えてくる

これまでお伝えしてきたプロセスを、順を追って踏んでいくとそのうちに自然と「あの時、あの出来事を経験しておいてよかったな」と思えるようになっているはずです。このように思えるようになると、過去の出来事を振り返って当時の気持ちを思い出してしまうということも無くなります。

 

「経験しておいてよかった」と思えるようになるには、時間がかかってしまう方もいらっしゃるでしょう。しかし、このように考えられるようになると、心がとても楽になります。少し時間がかかっても、ゆっくり自分のペースで行ってみると少しずつ心が軽くなっていくのがわかるはずです。

 

まとめ

人は、潜在意識の中では過去・現在・未来の区別をつけないと言われています。そのため、過去に囚われていると、未来にも不安を抱いてしまいます。無意識のうちに「またあんなことが起こったらどうしよう」「また誰かに裏切られるかも」という恐怖心が生まれてしまうのです。「未来が何となく不安」「いつも先のことが心配」という方は、過去に囚われている可能性があるということです。

 

つらかった、嫌な思い出や過去を手放すことができれば、未来への不安も自然と消えていきます。そうすると、今まで恐怖心や不安感から踏み出せなかった1歩も、勇気をもって踏み出せるようになるかもしれません。

 

「過去に囚われてしまっている」という方は、今回ご紹介した方法を試してみてください。つらく、苦しかったはずの過去を「経験しておいてよかった」と思えるようになると、自分の未来に自信を持って進めるようになるはずです。

 

 

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