「1日が終わるころにはぐったりと疲れている」
「疲れがなかなか取れず、常にだるい」
このような悩みを抱えている方も少なくないでしょう。毎日仕事に行き、帰ってくるだけでぐったり疲れてしまい、休日には予定を入れる気になれず1日中家で過ごしてしまうということもあるかもしれません。ですが、自分の周りには同じ時間まで仕事をしていても、毎日元気でいきいきしているという人もいますよね。
「なぜあの人はあんなに元気なんだろう」と不思議に思ったことがある方もいらっしゃるでしょう。確かに、もともと体力に違いがあるという場合もありますが、疲れやすさには普段の習慣や思考なども関わってくるということをご存じでしょうか?
あなたは、普段の習慣や考え方のせいで疲れやすい体になっているかもしれないのです。そこで今回は、疲れやすくなる習慣や思考とそれを改善するための方法についてお伝えしていきます。
疲れやすい人の習慣
「毎日ぐったりする」「疲れが取れない」という方は、普段の習慣が疲れやすい体を作ってしまっているかもしれません。疲れやすい人に共通する習慣についてご紹介していきますので、当てはまる項目がないか確認してみてください。
睡眠時間が短い・質が悪い
睡眠の質が悪いと、疲れやすい体になってしまう可能性があります。
- 夜遅くまで起きていることが多い
- 昼夜逆転の生活をしている
- 睡眠時間が短い、眠りが浅い
- 休日に寝だめをしている
上記の事に心当たりがある方は、理想的な睡眠ができていないため疲れやすい体になっているのかもしれません。普段の睡眠時間が6時間以下という方も多いですが、理想の睡眠時間は7~8時間という方が多いようです。人によって必要な睡眠時間は違いますが、疲れやすいと感じている方は、睡眠時間が足りていないか質が悪いのかもしれません。
偏った食生活
食事のバランスが悪い・偏った食生活をしているということも疲れやすさの一つの原因です。栄養不足や栄養の偏りは疲れを感じやすくさせます。忙しさから、外食やカップラーメンばかり食べているという方や、コンビニを利用していつも同じような食事を摂っているという方は要注意です。
運動不足
運動不足も疲れの原因になります。運動不足によって代謝が低下してしまい、成長ホルモンや細胞内の機能が低下することによって、体が疲れやすくなってしまうようです。「疲れていて運動などできない」「疲れているから休もう」と考え、運動不足になってしまう方も多いかもしれません。ですが、疲れを理由に運動をしないことが、さらに体を疲れやすくするという悪循環になってしまっているかもしれません。
疲れやすい人の思考の癖
次に、疲れやすい人の思考についてです。疲れやすいという方は、習慣などに問題がある場合もありますが、考え方の癖が原因になっていることもあります。疲れやすい人が陥りやすい思考の癖についてお伝えしていきます。
完璧を目指しすぎる
何をする時にも、完璧にこなしたいという完璧主義の人は疲れが溜りやすいかもしれません。「より良い物を目指す」「妥協をしない」ということは、悪いことではありません。ですが、常に完璧を目指していると上手くいかない時にはストレスを感じてしまうこともあります。
高い目標を立ててしまうと、それが達成できなかったときに自分に否定的になってしまったり、理想と現実に大きなギャップを感じるとイライラしてしまったりということもあるかもしれません。このような状態が続くと、心から疲れが溜っていくことになります。
心配性
先の事を考えて不安を感じてしまうというような心配性の人も疲れを感じやすいことが多いです。明日のことが心配でなかなか眠れないことがよくあるという方や、物事の悪い面を考えすぎてしまうという方は要注意です。常に不安を感じていると、気が休まらない時間が増えてしまうので、疲れが溜ってしまったり疲れやすくなったりしてしまうでしょう。
「○○すべき」「○○しなければ」と考えている
「○○すべきだ」「○○しなければ」という思考の癖が自分を追い込んでしまい、疲れやすくなっているかもしれません。責任感が強かったり真面目で几帳面だったりすると、このような思考の癖がついてしまっている可能性があります。
「仕事は完璧にこなさなければ」
「自分よりもまず他者を優先すべきだ」
このような考え方をしてしまう人は、無意識に周りの反応を気にしてしまったり「こうでない自分はダメだ」と自己否定をしたりすることが癖のようになっています。そのため、常に気を張っている状態が続いています。「○○しなければならないのにできていない」「○○すべきなのにできていない自分を周りはどう思うだろうか」と考えていると、当然疲れが溜ってきます。「○○すべきだ」と考えていると、それをこなすために無理をすることも多くなるでしょう。
このように、「○○すべき」「○○しなければ」という思考の癖が、心も体も疲れやすくする原因になってしまうのです。
疲れやすさを改善する方法【習慣と思考】
疲れやすい人の習慣と思考についてご紹介しました。どちらかの項目、またはどちらにも当てはまる項目があったという方もいらっしゃるでしょう。では、このような疲れやすくなる習慣や思考はどのように改善していけば良いのでしょうか。
ここからは、疲れやすさを改善する方法についてご紹介していきます。
しっかり睡眠をとる
睡眠時間が短いことや睡眠の質が悪いことは疲れの原因です。しっかりと睡眠時間を確保するようにしましょう。「睡眠に問題があるかも」と感じた方は、睡眠時間が足りているか、よく眠れているかを確認してみてください。
6時間以下の睡眠だったという方は、7~8時間睡眠時間が取れるよう、テレビを見る時間やスマホを見る時間を短くしてみると良いかもしれません。よく眠れていないと感じる方は、就寝したい時間の1~2時間前に入浴をするようにする、寝る前にリラックスできる音楽を聴くなどをすると、深い睡眠が得られるそうなので試してみてください。
また、「眠りたいのに眠れない」というような不眠の症状があるという方は、一度病院で診察を受けるのも一つの方法です。
食事に気を付ける
忙しさから、自炊をするのが面倒だという方も多いでしょう。ですが、偏った食生活は疲れやすい体を作る原因です。なかなか自炊ができないという方もいらっしゃるかもしれないので、意識的に生野菜を食べることや、できるだけ多くの食品が入ったものを選ぶなど工夫をしてみてください。
同じコンビニ弁当ばかり、カップラーメンばかりという食事は危険です。栄養不足や栄養の偏りが起きやすくなってしまいます。できるだけ自炊をすることが好ましいですが、時間がなく難しいという場合はできる限りバランスを考えて食事をするようにしてください。
適度な運動をする
運動不足だと感じている方は多いかもしれませんね。確かに、仕事や家事などに追われているとなかなか運動をする時間を取れないという方も少なくないでしょう。また、疲れが溜っているため、休日などもあまり動きたくないと感じているかもしれません。そのような場合は、5分でできるストレッチなどでも良いので少しでも体を動かすようにしてみてください。
突然ランニングやウォーキングを始めるということは難しいかもしれませんが、毎日5分なら続けられるはずです。「入浴後に5分ストレッチをする」というだけでも、毎日続けていると体の動かしやすさがだいぶ変わってきます。慣れてきたら家の中でできる軽い筋トレなども取り入れると良いかもしれません。
また、普段エレベーターやエスカレーターを使うという方は、できるだけ階段を使うようにするだけでも構いません。少しの運動を毎日続けていると疲れやすさに変化が表れてきます。疲れづらくなってきたなと感じたら、休日に外に出て軽く運動することもできるようになるかもしれません。
高い目標を立てない
完璧主義な人は、目標を高く設定してしまいがちです。ですが、高い目標を立てるとそれがストレスやプレッシャーになってしまうこともあります。できるだけ、達成できそうな目標やいつもよりも低く目標を設定するように心がけてみてください。目標が低くなることで、強いプレッシャーや達成できなかった際のストレスを軽減できます。心が疲れてしまうことを防ぐことで疲れやすさを改善していきましょう。
先のことを考えすぎない
先の事を不安に感じていると、気が休まりません。悪いことを想像しようと思えば、いくらでも想像することができます。ですが、必ずしも悪いことが起こるとは限りません。考えすぎるのをやめて「何とかなるだろう」と考えることで、肩の力が抜けて上手くいくということも沢山あります。気を張りすぎず、リラックスすることで気疲れしてしまうことを防ぎましょう。
「○○すべき」を「○○したい」に変える
「○○すべきだ」「○○しなければ」という思考は自らを追い込んでしまいます。このように考えることが続くと、常に焦りや不安を感じる事になります。このような考え方が癖になってしまっているという方は「○○すべき」を「○○したい」に変えてみてください。
例えば、
「人には親切にすべき」を「人には親切にしたい」
「仕事は完璧にこなすべき」を「仕事は完璧にしたい」
に変えてみてください。「○○すべき」という考え方だと、それができなかったときに自己嫌悪をしてしまうことも多いでしょう。「他人に親切にできなかった自分ダメだ」と考えてしまうこともあるかもしれません。ですが、「○○したい」というのは、あくまで理想です。そうすると、「仕事で少しミスをしてしまったけど、挽回できた。次からは完璧にしたいな」と考える事ができるようになっていきます。
「○○すべき」という考えは、いつの間にか「できないことが悪」という思い込みになってしまっています。この思い込みが自分を追い込み、強いプレッシャーを与えています。この思考が癖になっているとどうしても心から疲れが溜っていきます。
「○○したい」と考え方を変えていくと、慣れてくると楽観的に考えられるようになります。「○○することが理想だけど、できないからといってそれは悪ではない」と自分の考え方を変えていきましょう。思考の癖が変わると、心の疲れが減り、無理をすることも自然と減っていくので疲れを感じづらくなるはずです。
まとめ
疲れやすい人の習慣や思考について、そして疲れやすさの改善方法についてご紹介してきました。
疲れやすい習慣や思考になってしまっているという方は、意識して習慣や思考を少し変化させると、疲れを感じづらい体になっていくはずです。また、忙しい毎日を送っている方は、どんどん疲れを感じやすくなったり疲れが取れづらくなったりするはずです。前より疲れを感じやすくなったという方も、今回ご紹介した方法を試してみてください。
疲れづらくなると、仕事もプライベートもこれまでより充実したものになっていくはずです。