あなたは、自分自身の性格や人間性などに対して、改善すべきだと感じている課題があるでしょうか?誰しも、自分の短所に問題を感じることはあるかと思います。そんな自分自身の課題を解決するために、あなたはどのような方法を実践してきましたか?
「試行錯誤してもうまくいかなかった」「解決したいとは思うが、どうすれば良いかわからない」という方も多いでしょう。そこで今回は、自分の短所の改善や課題解決に役立つ方法をご紹介していこうと思います。苦手な人・嫌いな人が近くにいるのでしたらチャンスですよ!
苦手な人から学ぶ
あなたには、嫌いな人や苦手だなと感じている人がいますか?誰しも、一人や二人は苦手・嫌いな相手が存在するのではないでしょうか。今回ご紹介する課題解決の方法は、この「苦手な人」から学ぶ方法です。苦手な人と関わることを苦痛に感じている方は多いでしょう。ですが、苦手な人を『反面教師』にすることで、あなたの短所や課題を解決することができるかもしれません。
『反面教師』という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。反面教師とは、「悪い見本で、それを見るとそうなってはいけないと教えられる人」のことです。あなたは苦手な人と関わっている時、「こんな風にはなりたくない」「自分はこうならないように気を付けよう」などと考えた事があるかもしれませんね。あなたから見て、このような感情を思い起こさせる人が、あなたにとっての『反面教師』なのです。
では、具体的にどのような方法で苦手な相手を『反面教師』として、自身の成長に繋げていけば良いのでしょうか。その方法をご紹介していきます。
反面教師になりそうな人をピックアップ
ここからご紹介する方法は、ノートなどにメモしながら進めていくとやりやすいかもしれません。必要な方は、ノートとペンを用意してこの方法を試してみてください。
まずは、自分の反面教師になりそうな人をピックアップすることから始めましょう。例えば、「人の悪口に便乗してしまうのをやめたい」と思っているなら、「人の悪口をよく言っている人」を。「自分の感情をコントロールできるようになりたい」なら「感情の制御ができず、周囲へ迷惑をかけている人」を反面教師にします。
具体的に「自分のここを直したいから、この人を反面教師にしよう」と当てはめなくても、「人として成長したい」という気持ちがあれば、自分が嫌い・苦手な相手を反面教師にすることはできます。「この性格を直すためには、こういう人を探さなきゃ」というように厳密に相手を当てはめる必要はありません。
とにかく、自分が嫌い・苦手な人をピックアップして、反面教師にできそうな人を探しましょう。
苦手な人の悪い面に着目する
あなたの反面教師になりそうな人をピックアップできたら、次にその人の悪い面を考えてみましょう。あなたがなぜその人の事を嫌い・苦手なのか。そして、その人に嫌な思いをさせられたことがあるなら、その経験を思い出してみましょう。
例えば、人の悪口ばかりいう人を反面教師にするなら
- 周囲の人を巻き込んで悪口や陰口を言う
- 根も葉もない噂話をたくさんの人にしている
- 悪口・噂話をされる人の気持ちを考えていない
自分の感情の制御ができない人を反面教師にするなら
- 仕事でミスをして、注意をされるとすぐに不貞腐れる
- 感情の起伏が激しいため、周囲が気を遣う
- プライベートでのストレスを同僚や部下にきつく当たることで発散している
というように、悪い面を考えましょう。自分から見て、その人の何を「嫌だな」「苦手だな」と感じたのか、具体的に思い出せると良いかもしれません。
着目した悪い面をもとに自分の行動を見直す
苦手な人の悪い面に着目し、ノートなどに書き出すことができたらその内容をもとに自分の行動を見直してみましょう。自分もこの人と同じようなことをやってしまっているかもと思ったらその行動に印をつけていくと良いかもしれません。
では、「悪口や陰口に便乗したり同調したりしてしまう」ところを直したいという人を例にお話ししていきます。
悪口や陰口はその場で話を合わせなければ自分が標的になってしまう場合もあります。誰しも自分がその標的になることは避けたいですよね。ですが、悪口や陰口に同調するだけでも、あなたは「悪口を言い始めた人」と同じになってしまいます。
「悪口や陰口に便乗したり同調したりしてしまう」という方は、自分自身も根も葉もない噂話を伝達する役割を担ってしまっているかもしれません。自分が同調することで、周囲の人もその雰囲気に巻き込まれている可能性もあります。何より、陰口を言われている本人が、それを知ったらどう思うでしょうか?反面教師の行動に着目することで、自分自身の直すべきところも明確になってくるのではないでしょうか。
その場で悪口や陰口が始まってしまった時、「悪口なんかよくない。やめましょう。」と言えることが一番かもしれませんが、その発言からトラブルに発展してしまう可能性もあります。ですが、同調や便乗をしてしまえば反面教師と同じ行動をすることになってしまいます。
まずは、悪口や陰口が始まったらできるだけ聞き役に徹するようにしましょう。
今まで、悪口や陰口を言われたときに、
「確かに、あの人そうゆうところありますよね。」
と言ってしまっていたなら、
「へえ、そんなことがあったんですね。」
というように、同調したり共感したりすることは避け、その人の話を聞いてあげるだけにしましょう。もし可能であれば、何か理由をつけてその場を離れることが一番良いかもしれません。
「悪口を言う人は苦手だな」と感じていたのであれば、悪口や陰口を楽しんでいたのではなく、その場を穏便にやり過ごすための同調や便乗だったのかもしれません。ですが、反面教師の悪い面に着目すると、自身も自分を正当化できる理由をつけて反面教師と同等のことをやっていたのだという気づきを得られます。
このように、苦手な人の悪い面に着目することで、他人がされて嫌な事がわかります。そうすると、それを自分がやっていないかと顧みることができますよね。反面教師をうまく活用することで、自分自身の行動を振り返り、短所や欠点を改善することに繋がっていくのです。
苦手な人を「苦手な人」に留めない
職場や学校などで、苦手な人と関わることは誰にとっても憂鬱なことです。けれど、関わりを持たないようにすることは難しいですよね。職場や学校に苦手な相手がいれば、ほぼ毎日顔を合わせなければいけなくなります。それなら、苦手な人を「苦手な人」のまま留めておくのはもったいないと思いませんか?苦手な人を自分の『反面教師』とすることで、その相手から様々な事を学び、自分自身を成長させていくことに繋げることができます。
先ほどの方法と同じように、苦手な人や会うのが憂鬱な人がいる方は、その人の嫌な面・悪い面に着目してみましょう。そして自分は、できる限りその人と逆の行動をするように心がけてみてください。
あなたの苦手な相手が、『デリカシーのない発言をする』なら、『自分は人の気持ちを考えて言葉を発する』ようにする。『電車でのマナーが悪い』のであれば『公共の場でのマナーには気を付ける』ようにするというように、自分自身の行動を振り返り、正すための材料にしてしまいましょう。
まとめ
『人の振り見て我が振り直せ』ということわざを知っている方も多いでしょう。このことわざにもあるように、他人の欠点や短所を見つけたら自分自身の行動も振り返るようにしてみましょう。苦手な人から学べることは、意外とたくさんあります。
もし、あなたが人として成長したいと考えているなら、今回ご紹介した『反面教師から学ぶ方法』を試してみてくだい。あなたの自身の欠点や短所の改善、そして人としての成長に繋がるとともに、苦手な人と関わる憂鬱な時間を、有効に活用することができるようになるでしょう。