A.いつも不安を感じるのは何故?Q.不安遺伝子が高いからです!

「自分は心配性でいつも気を張っている」「何に対しても不安を感じやすく疲れてしまう」

日々不安で仕方ない。不安に鈍感になれる

不安遺伝子は抑えられる?不安を感じづらくする方法

このような悩みを抱えている方は少なくないはずです。不安を感じやすい性格だと、何をするにも臆病になったり不安によってストレスを感じてしまったりということも多いでしょう。

 

実は日本人は、世界で一番不安を感じやすいとも言われています。その理由は、日本人の約8割が不安を感じやすくさせる「不安遺伝子」を持っているからなのです。この事実を知ると、不安を感じやすい性格や心配性は遺伝子レベルのものだから直すことはできないと考えてしまう方も多いかもしれませんね。しかし、不安遺伝子を持っていても不安を感じづらくするということは決して不可能ではありません。

 

そこで今回は、不安遺伝子の働きを抑え不安を感じづらくする方法についてご紹介していきます。

 

不安を感じやすい原因は不安遺伝子

先ほども少し触れましたが、日本人は不安を感じやすいという方が世界と比べてもとても多いです。それは、日本人の約8割が不安を感じやすくさせる不安遺伝子を持っているからなのです。この不安遺伝子の保有率を世界と比較してみると、南アフリカでは約27%、ドイツでは約42%、アメリカでは約44%、そして日本では約80%と世界の中でも不安遺伝子を持っている割合がとても高いことがわかります。

 

この不安遺伝子を持っていると、気分を落ち着かせ、ストレスを緩和する働きを持つセロトニンという物質の分泌が不足してしまいます。そのため、気分が安定しなかったり不安な気持ちになりストレスを感じたりということが起こるのです。

 

しかし、同じように不安遺伝子を持っているはずの日本人でも、「常に不安を感じている」という人もいれば、「不安を感じる場面もあるが、比較的すぐに気持ちを落ち着かせることができる」「日頃からそれほど不安を感じる事はない」という人もいます。

 

常に不安を感じている、心配性であるという人は「不安を感じないのは不安遺伝子を持っていない約2割の人なのではないか」と考える方も多いでしょう。確かに、その可能性も否定することはできません。ですが、不安遺伝子を元々持っていないという人は日本人全体のたった2割の人だけです。では、それ以外の人はどのようにして不安をコントロールしているのでしょうか。

 

不安をコントロールすることができるか、それとも不安を感じやすいまま、もしくはさらに不安を感じやすくなってしまうかには普段の行動・考え方や感じ方の習慣が関係しているのです。

 

不安を感じづらくする方法

それでは、ここからは不安を感じづらくする方法についてお伝えしていきます。日本人のほとんどの方が、不安を感じやすい性質を生まれながらにして持っています。ですが、日々の行動や考え方・感じ方の違いによって「極度に不安を感じてしまう」か「不安を感じづらくなる」かが決まってきます。

 

では、どのような事を習慣的に行っていけば不安を感じづらい性格になることができるのでしょうか?その方法についていくつかご紹介していきます。

 

セロトニンの分泌を促す

不安遺伝子を持っていると、セロトニンの分泌が不足してしまいがちです。そのため、不安を感じやすいという方は、日頃からセロトニンの分泌を促す行動を習慣化しておく必要があるでしょう。セロトニンがしっかりと分泌されるだけでも、気分の落ち着きやストレスの緩和など、不安を感じる事も少なくなっていくはずです。ではまず、セロトニンの分泌に効果がみられることについてご紹介していきます。

 

バランスの良い食事

セロトニンは、「トリプトファン」というアミノ酸が原料になっています。トリプトファンは元々人体では作られていないため、毎日の食事から摂取する必要があります。トリプトファンは肉・魚・米・乳製品などたんぱく質を含む食材に多く含まれています。食生活の乱れやダイエットなどでこのような食品が不足してしまっている方は、セロトニンも不足してしまっている可能性があります。

 

また、セロトニンの原料として、トリプトファン以外にも「ビタミンB6」「炭水化物」「鉄分」も重要です。ダイエットで炭水化物を控えている、野菜や果物を食べないためにビタミンが不足しているという方は多いでしょう。女性であれば鉄分が不足しやすいという方も少なくないはずです。不安を感じやすいという方は、これらの栄養素を意識してバランスの良い食事を心がけるようにしてください。

 

トリプトファン・ビタミンB6・炭水化物がバランスよく含まれる食材として、バナナが挙げられます。忙しさなどから、すぐには食生活の乱れを正すことができないという方は毎日バナナを1本食べるということから始めてみるのも良いでしょう。鉄分が不足しているという方は、肉・魚・貝類・レバー・納豆などの豆製品を多く摂取することを心がけましょう。

 

リズム運動をする

運動はセロトニンの分泌を促してくれます。その中でも特にリズム運動は効果的です。リズム運動とは、ウォーキングやランニング、サイクリングなどのリズムのある運動です。このような運動を毎日行うことでセロトニンが分泌されます。

 

仕事や家事などがあると、毎日運動をするのが難しいという方もいらっしゃるかもしれませんね。確かに、毎日運動を30分~1時間となると難しかったり続かなかったりということも多いでしょう。ですが、より効果的なリズム運動であれば、毎日5分~30分ほどの運動でも効果が期待できます。5分~30分であれば、職場から帰宅する際、1駅前で降りて歩いて帰るというだけでも補えるのではないでしょうか?

 

また、食事の際の咀嚼もリズム運動になります。毎日、朝・昼・夕の食事の際に2030回しっかりと咀嚼して食べるというだけで5分以上のリズム運動になるはずです。バランスの良い食事と併せて、よく噛んで食べるということを意識するとセロトニンの分泌により効果が表れるでしょう。

 

会話やスキンシップ

人との会話やスキンシップでもセロトニンが分泌されるということがわかっています。仕事の疲れや忙しさから、親しい人との会話でさえ少なくなっているという方も珍しくありません。ですが、人との会話やスキンシップはセロトニンを分泌させ、不安を和らげるのに効果的です。

 

友人や家族との会話を増やしてみる、ペットとよくスキンシップを取るということだけでも構いません。不安な出来事があるときや、不安を感じているなと気づいた時には、家族や友人に電話を掛けてみてください。何気ない雑談をするだけでも良いですし、不安な事を聞いてもらうだけでも心が軽くなるはずです。

 

他人との会話やスキンシップが少ない、減ってきていると感じている方は積極的に人と関わってセロトニンの分泌を促しましょう。

 

考え方の改善

不安を感じづらくするためには、行動や生活習慣を改善していくことも重要ですが、物事に対する考え方や感じ方を変えていくことも必要です。ここからは、不安を感じやすい人が物事に対する認識をどのように変化させていけば良いかについてお伝えしていきます。

 

不安を感じることは悪いことではないと考える

不安を感じやすい人や心配性の人は、その性格を悪いことだと考えてしまいがちです。確かに、強い不安はストレスになってしまったり考えすぎて疲れ切ってしまったりということもあります。ですが、「心配」や「不安」は生きてくために必要なものです。

 

心配や不安という感情があまりにも乏しいと、「危機管理ができない」「計画性がない」「慎重な判断ができない」ということになってしまいます。その場合、トラブルに巻き込まれやすくなったり、仕事でのミスが多く周囲からの信頼を失ったりということもあり得ます。

 

逆に、不安を感じやすい、心配性であるという場合は「危機管理能力が高い」「計画性がある」「慎重に物事を進めるためミスが少ない」というメリットも沢山あります。不安を感じやすかったり心配性だったりする人は、その性格によるデメリットばかりを考えてしまいがちです。そうすると、さらに不安感が増し、ますます不安を感じやすい性格になってしまうということもあります。

 

不安や心配という感情は、自分自身が自分を守るためのものであって、決して悪い物ではありません。あまり深刻に考えすぎず「不安を感じる事は悪いことではない」と認識を変えていきましょう。そうすることで、不安をコントロールできるようになっていきます。

 

不安に感じていることの8割は起こらないと知る

不安を感じやすい人、心配性の人はいろいろな事を想像して不安を感じてしまっているでしょう。「明日、仕事でミスをするかも」「自分の意見を言ったらみんなに嫌われるかも」など日常での様々な事に対して不安を感じてしまっているかもしれません。

 

ですが、「不安に感じていることの8割は実際には起こらない」ということが統計学的にわかっているそうです。実際に、自分が心配していたことで実際に心配していた通りになってしまったことは幾つありますか?「忘れてしまった」「1回か2回だったかも」という方がほとんどなのではないでしょうか。このように、何かを心配しても実際に心配した通りになってしまうことはほぼありません。

 

「それでも、実際に起こってしまう残りの2割が心配」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、実際に起こってしまう残りの2割の内の80%は、何かしらの対策や準備を講じることで回避することができるともいわれています。ですから、「どうしても心配だ」という場合は、いつもより入念に準備をすることや対策を練ることで解決することができるのです。

 

このように考えてみると、ほとんど起こることのないことに対して長い時間不安や心配をしていても時間がもったいないと感じる事ができるのではないでしょうか?自分が不安に感じていることや心配事のほとんどが実際には起こらないのだと知るだけで、気持ちが少し楽になったはずです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?不安を感じづらくするための行動や考え方についてお伝えしてきました。

 

不安を感じる原因が、生まれ持った「不安遺伝子」によるものであるため、日本人であれば誰しも不安を感じる事はあります。ですが、日々の行動や考え方の違いによって不安をコントロールできるか、できないかということに大きな違いが出てきてしまいます。

 

「不安を感じやすく困っている」という方は、今回ご紹介した方法を参考にして行動や考え方を変化させていきましょう。そうすることで、不安な気持ちをコントロールできるようになり、不安による悩みも少しずつ減っていくはずです。

 

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