あなたの性格に裏表はないでしょうか?とはいえ、裏表があるかどうかなんて、自分自身で自覚したり判断したりはなかなかできないものでしょう。となると、顔見知り程度の知り合いで、しかも知り合って早々であれば、相手が裏表のある人かどうかなんて判断は、なかなかつくものではないのではないでしょうか?
一般的に言えば、裏表のある人とは付き合いづらいものですし、裏表のある人の性格は「嫌な性格」なのだと、一括りにまとめてしまいたいところでしょう。しかし「裏表のある人」が、一様に同じことを考えて同じ性格であるわけではありません。
付き合いづらい「裏表のある性格の人」を見抜くために、ここで、いろんなタイプの裏表のある人を紹介していきましょう。「裏表のある人」の様々な性格やいろんな考え方などを多く知って、裏表のある人を見分けることができるようになれば、人間関係において面倒に巻き込まれる確率も大幅に下がってくるはずです。
裏表のある人の隠れた性格とはいったいどんなものなのかを理解し、なるべくなら早めに、裏表のある性格の人を見抜いて、人間関係を円滑にしていきましょう。
裏表のある人に良く見られる言動の特徴5選
長く付き合っていけば、裏表のある人の言動がある程度目についてくることでしょう。私たちが他人の言動を観ていて「ああ、この人は裏表のある人だなあ」と思う、五大特徴をまとめてみました。
今後、裏表のある人を見抜くための情報・知識として、知っておきましょう。
小さな嘘を積み重ねる
何度か会って喋っていくうちに「あれ?この前はこの案がいいって言ってたのに、今日はこの案は最低のアイデアだ、なんて言ってる」とか「前にケーキが好きだって聞いたから誘ったのに、甘いもの嫌いだからって断られた」なんて、会話をしていて理解しかねる発言が多い人はいませんか?その場その場で都合のいい顔をして、自分の本当の好みや意見を口にしない人です。
本人としては「空気を読んでそう言ったんだ」とか「気分が乗らなくて行きたくないなんて言いづらいから」など、理由はあるのでしょうが、ころころと言ってることが変わるのは、聞いてる立場からするとちょっと解せませんし、「嘘をつかれた」としか思えません。そんな言動を積み重ねる人とは、会話がまともに成立しませんし、身内や近しい人にその人物のことを説明するときには、つい「〇〇さんは裏表のある人でね~」なんて言っていたりするものです。
モラルハラスメントをする
最近では離婚の理由にも良く上げられるモラルハラスメント。モラハラというと少し重いような気がしますが、端的に言えば「自分の考えを周りに押し付ける態度をとる人」です。
こういうタイプの人間は、相手が自分より弱い立場だったり、自分が強く出ることのできる身内や、物事をはっきり言わない性格の人などに対しては、自分の考えややり方を押し付けて満足するのですが、自分より上の立場やあまり親しくなっていない相手には何も言うことができません。要するに「内弁慶」な性格なんですね。
本人からしてみれば「社長や上司にそんなこと言えるわけないだろう」なのでしょうが、第三者の立場からすると「社長や上司に言えないのなら、恋人や身内にも言わないほうがいいことだってあるんじゃないかな」と思うわけです。相手によってころころと態度を変える、信頼のできない人物に対して、周囲の人々は裏表のある人だなあ、と感じてしまうでしょう。
相手への好悪感情のみで行動を起こす
仲良しな相手には何でもOKな態度を崩さずに、嫌いな相手や仲が悪い相手にはどんなことも許さない人っていませんか?そこまで極端ではなくとも、自分の好き嫌いで言動が大きく変わったり、極端に身内びいきをして何とも思わない人です。
こういう人は、今まで仲良く喋っていたのにちょっとしたことでカチンときて相手を無視し始めたり、陰湿ないじめを計画したりし始めます。
自分の中にある好き嫌いのバロメーターに従って行動するので、周囲の人間には理解しがたいことが出てくるでしょうが、そうしたときに理解してもらおうと思ってか、盛大な悪口大会を始めてしまったりもします。感情的になりがちな思考に冷静さを欠くタイプで、その人の好悪感情が理解できない人間からすると、単純に「裏表のある人だなあ」という評価になっていくのです。
すり寄る
相手のことを肩書きや立場でしか判断できない人は、上の立場の人間に対してすり寄っていく傾向があります。対等な人間関係を築けず、表面だけで上っ面の会話を交わしているため、相手や自分の立場が変わる都度、態度がころころ変わっていきます。行動の指針が単純で、「下の人間に高圧的に出て言うことを聞かせ、上の人間にすり寄っておこぼれに預かる」のようにしか見えないのです。
部下にネチネチ怒って上司におもねっているような、良くドラマで見かけるコバンザメな係長さんみたいな人ですが、案外身近にいたりして、そういう人はたいてい「なんて裏表のある人なんだろ」と周囲に思われていますよね。
世間体を特に気にする
世間体を気にすることは、マナーとして皆ある程度、普通にやることでしょうが、ここでいうタイプは、その普通のラインを越えて周りの目を気にする人のことです。世間体を気にして、他人から良く見られようとするあまり、自分の本質を出さずに演じてばかりいるのです。
世間的に良く思われようと、自分を隠したり嘘を付いたり演じたりしていますから、こういうタイプの人と会話をしているときは、なんだか、相手の言葉と会話が上滑りしているような感覚に陥ったりします。世間体が一番ですから、筋の通った自分の意見も言いませんので、暖簾に腕押しな感じです。
世間体や周囲の目(と本人が感じている基準)が重要で、目の前の相手とまともに相対して喋っていませんから、当然会話にも齟齬が出てきます。そのせいで喋っている相手からすると「なんだかいつも印象が違う。裏表があるのかな」なんていう感想に至るわけです。
裏表があるのはいいこと?悪いこと?
裏表があるという性格に対して、一様に「悪」と決めつけてしまうのは行き過ぎな感があるかもしれません。例えば、短い時間で効率的に話を進ませたい場合、意外に「裏表のある人」が大活躍したりします。「仕事」「やらねばならないこと」と位置付けると、裏表のある性格の人は、インスタントで表面的な付き合いを素早く構築してしまうのが得意だったりするのです。その替わり陰で悪口を言っていたり悪感情を募らせていたりするので、表面でどんなに良好であろうとも、より深く良好な人間関係や絆を得ることはできないでしょう。
人間関係を効率的に合理的に考えて行動すれば、時間的余裕もできて万々歳、人生安泰だ、と思う人は、裏表のある性格を選択して生きていくのが相応なのかもしれません。それが間違いであるとかどうかなど、誰にも判断できるものではありませんから、本人が幸せであるのなら周りがとやかく言う筋合いのものではないでしょう。ですが、そういう人生では、周囲の信頼を得ることは、確実に「できない」と言えるでしょう。
裏表のある性格の人、というのは、前項で述べたように、嘘を付いたり自分にとって重要でない関係を壊したりということに対して躊躇がないため、周りの人間はどうしてもその人を信頼することができません。裏表のある性格の人からすれば「ちょっとしたこと」なのかもしれませんが、そういった考えで嘘をついたり態度をころりと変えたりしてしまうことで、周囲の人々は「信頼するに足らない人」というレッテルを貼ってしまうことでしょう。
良い悪いは考え方次第ですが、裏表のある人間とは付き合い難いということは誰もが認める事実ですから、自分の周りの人間関係を良好なものにするために、裏表のある性格の人を見抜く目は持っておいたほうがいいでしょう。
なんで裏表があるの?
裏表がある性格の人は、自分の立場をはっきりさせずにいるために主義主張がころころと変わってしまいます。本人にはそのつもりはないかも知れませんが、周囲の人間にはそう感じられることが多いでしょう。
なぜそのようにしているかと言えば、はっきりしていないほうが自分にとって都合がいいからです。自分の意見をはっきり言わず、誰とでも合わせてみせておけば、攻撃されることも少なくて済みますし、表面的には円満な人間関係を保てるでしょう。
大勢におもねる人、自分で判断することを怠っている人、などがその例です。多数について少数を批判するのはとても楽ですし、他人に判断してもらえば自分で考えなくて済む上に矢面に立たずに済むのですから、労力を使わずに済みますよね。そういった考えでいる人が裏表のある性格となってしまうのでしょう。
こういう人は、誰か他人の信念や考えに共感するばかりなので、たとえ真剣に協力したり話したりしていたとしても、自分できちんと考えていないために何かあったらころりと考えが変わってしまいます。裏表のある人に信頼を置けないのはそういうところでしょう。
本人が楽だから、本人的には一番労力を使わずに済むから、裏表を作ってしまうのではないでしょうか。周囲の人間からすれば迷惑至極な考え方なので、こういう人にはとにかく対処法をしっかりと考えておいた方がいいでしょう。
裏表のある人を見抜くため5選
裏表のある人は人間関係クラッシャーだったり、自分にとって重要としていない人物に対して冷淡であったりと、付き合いづらい部分が多いので、もしもあなたの周囲にいるのなら、なるべく早めに見抜いておきたいものです。余計な軋轢や負担に見舞われないように、裏表のある人の特徴を把握しておきましょう。
裏表がある性格の人は、これまで前述してきたような性格や特徴を持っているために、人間関係や言動に、他の人に見られないような特徴があります。大別して5つ、見分けるコツとして紹介していきますのでご覧ください。
広く浅い友人関係ばかり
多くの友人がいて、皆に良い顔をしがちな人ほど裏表がある場合が多いです。いつでもニコニコして表では賞賛されるような人柄を演じ、実は裏の性格があるようなタイプです。多くの友人がいるのはいいことですし、実際、良い人間関係を築いている人も少なくはありませんが、その付き合いが浅いものであるのに、やたらと仲良しアピールするような人は要注意です。
自分の意見をはっきりと言わず主義主張をころころ変えて多くの人に対して合わせられるからこそ、友人が多いのかもしれません。「私たちは仲がいいから」「強い絆で結ばれているのよ」などと言ってその関係を美化したり、自画自賛したりするような人は、きっと裏表がある性格の人なのでしょう。
人間関係を損得のみで考える
裏表のある性格の人の中には、人間関係を損得勘定のみで捉え、常に周りの人を利用しようと心掛けているタイプの人がいます。自分の良いように人間関係を構築し、利用できる相手とそうでない相手をわけて考えているので、人に応じてころころと態度を変えていくのです。「利用」というのは、物事を押し付けたり経済的に利用したりといったことだけではなく、「そばにいると都合の良い相手」「この人といると自分がランクアップして見える相手」といったものもあります。
相手の立場により言動を変える、空気を読んで態度や発言を変える、というのはある程度誰でもがやっていることかもしれませんが、あなたが「態度変わりすぎでしょ、おかしいんじゃないかしら」と思ったのなら、その人はあなたにとって裏表がある人なのでしょう。
にっこり笑った顔の裏でブラックな感情が渦巻いていたり、無表情の裏で常に損得を考えているような計算型のタイプです。そうした人は、あなたがぐっと踏み込んだ会話を仕掛けた場合に、調子を合わせたり話をごまかしたりして、まともな人間関係を築こうとしませんから、すぐにわかるでしょう。
怒りに任せての失言が多い
裏表がある人というのは、表では穏やかで笑顔でいても、裏では何を考えているかわからないタイプが多いので、突然怒り出したりキレまくったりといった言動に出ることがあります。びっくりするくらい口調が変わったりしていて、驚いてしまうことのあるのではないでしょうか。
裏表がある人のそうした時に口から出た言葉は本心である場合が多いので、後から「あの時はごめんね。本当はあんなこと思ってないのよ」と謝ってきた場合、より注意が必要でしょう。裏表がある人というのは自分の本心を他人に知られることを嫌いますから、怒りに任せて口から出た本音の発言を、あなたに忘れて欲しくてそんな謝り方をするのです。
また、もしも謝ってもこないようなら、残念ながらあなたがその人にとって「大事ではない人」「どうでも良い人」に分類されているということかもしれません。
相手によってひどく高圧的な態度に出る場合がある
あなたの周りに、飲食店でお店の人に対する態度がやたらでかい人、店や役所などで店員や係の人にやたらと態度が悪い人っていませんか?単純に性格が悪い場合もあるかもしれませんが、普段別の人に対してはそんなことはなく、立場が上の人に対してはやたらと愛想が良い、という人は、裏表がある性格な場合が多いでしょう。自分の人生に深く関わってくるわけではない相手に対する対応がひどく雑、という特徴を持った、裏表のある人です。
こういうタイプは、今後あまり関わることがないだろう、と自分で勝手に判断した相手に対して、きちんと気を遣うのは損だ、と考えてしまうため、そんな雑な言動に出るのです。このタイプは、異性に対して言動がころりと変わったり、同じ人に対してでも言動が安定しない場合があるので、すぐに見分けがつくでしょう。
外面がいい
優しそうでも目が笑っていなかったり、他人の陰口を平気で叩く人には、裏表のある性格を持っている場合が多いでしょう。こういう人は、外面が良く器用で、自分の嫌いな相手に嫌いだという感情を悟られることをとても嫌がります。ですから、嫌いな人の前ではやたらニコニコしている反動で、陰での悪口が多く出るわけです。
このタイプは、笑顔の裏で他人をランク付けしていることが多いので、あなたに対しても、急に態度が優しくなったり、急に雑な対応をし出したりすることがありますので「ああ、裏表がある人なんだなあ」と見抜くことができるでしょう。
裏表がある人との上手い付き合い方3選
それでは肝心な、裏表のある人との上手い付き合い方をご紹介していきましょう。これまで裏表がある人の特徴をずらりと挙げてきましたから、鋭い人ならひょっとしたらもう思いついているかもしれませんが、大別して3つの方法を以下にご紹介します。
個人情報を漏らさない
裏表のある人は、あちらこちらに良い顔をしたがるため、手に入れた情報を用いてあることないこと言いふらしてしまいます。自分の都合の良い解釈をして、自分が利用できるように改ざんして、あなたの言ったことを適当に広めてしまうでしょう。「これは他の人には言わないでね」なんて口留めは、頭の隅にも残してくれません。
ですから、知られては都合の悪い人がいる話、悪感情から出る愚痴、人に広めたくない自分のプライベート、他人の悪口、自慢などは、どう加工してどんな風に他人に伝えるかわからないので、裏表のある人の耳には絶対に入れないようにしましょう。例え相手から悪口大会を振られても、乗らないようにするのが賢い対処です。
距離を置く
前述してきたように、裏表のある人は自分の意見をはっきり言わず、その時々で主張を変えてしまうので、いくら親しく深い話ができたとしても、次の瞬間にはあなたと深く話した事柄とは別の主義に大転換してしまいます。こんな相手とまともに話していたら、どんどん裏切られ傷つくばかりでしょう。
ですので、裏表のある人と上手く付き合うには、一線を越えないことです。一定の距離を保って程よい位置にラインを引いて付き合っていくべきでしょう。社交辞令を上手に用いた大人な対応が求められるところかもしれません。
褒めておく
裏表のある人は、前述したようにあることないことをいろんな人に吹き込んで回って罪悪感を感じないので、こういう人に嫌な風に噂を撒き散らされたくないなら、なるべく好かれておくように心掛けましょう。
本当にベストな対処法は、前項の「距離を置く」なのですが、それが難しい関係性や立場にいる相手であれば、会話したときになるべく気持ちよく終わらせて、見え見えのお世辞でも褒めてあげたりしてみてください。裏表のある人と親しくならないように相手に気分良くさせておく、というこの方法は、ある意味、最も上手な距離の置き方かもしれません。相手に嫌悪を抱いていると少し難しいかもしれませんが、そうでなければぜひチャレンジしてみましょう。
ウラオモテとオモテウラの違い
「裏表のある人」の他に、よく「表裏のある人」という言葉も使うことがあります。文字が逆になっただけですが、このオモテウラは、ウラオモテと違って「本音と建て前がある」というくらいの意味で、ここまで解説してきたような人間関係クラッシャーな意味合いを含んではいません。
人間関係を円滑に進めるために必要な、ある意味「大人な対応」と同義といっても良いのが「表裏」というわけです。常に裏表なく生きていくのは難しいかもしれませんが、なるべくなら本音と建て前を分けるくらいの「表裏」程度にとどめておきたいものです。
今後も良好な人間関係を築いていくために、裏表あるような言動は避けていったほうがいいでしょうし、裏表ある人に対する上手い対処法をしっかりと身に着けておくのがベストでしょう。自分に合う最も良い方法を選んで、ぜひ実行していってみてください。