緊張しやすい人の特徴とは?緊張してしまう訳と4つの改善法

 

  • 人前に出ると緊張する
  • 初めましての人と話すときはドキドキする
  • 人に自分の考えを伝えるのが怖い

緊張しやすい人は、いろいろな場面ですぐに緊張してしまいます。そのため、ストレスを感じたり気疲れしたりすることも多いでしょう。「自分はなぜこんなに緊張してしまうのだろう」「周囲の人は平然とこなしているのに・・・」と緊張しやすいことに悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

 

適度な緊張感は、自分の力を最大限発揮する上に必要ですが、過度な緊張は力を発揮できない原因にもなりますし、ストレスとなることもあります。できる事なら、無駄に緊張することは避けたいですよね。そこで今回は、人が緊張してしまうワケとその改善法についてお伝えしていきたいと思います。

 

「自分は緊張しいだ」「過度な緊張状態になることが多い」という方は是非参考にしてみてください。

人が緊張してしまうワケとは?

今までに「一度も緊張したことがない」という人はほとんど存在しないでしょう。誰しも、人生の中で幾つかは緊張する場面に遭遇したことがあるはずです。習い事の発表会や進学・就職活動での面接、大きなプレゼンなどではほとんどの方が緊張感を抱くはずです。

 

しかし、その中でも「自分は緊張しやすい」「少しのことでも過度に緊張してしまう」という方もいらっしゃるでしょう。そのような方は、「どうして自分は緊張しやすいのだろう」と疑問に感じた事があるかもしれませんね。

 

では、人はなぜ緊張してしまうのでしょうか?まずはそのワケからご説明していきます。

 

自分だけが緊張していると思っている

人より緊張しやすいという方は、「自分だけが緊張している」と思っていませんか?「この程度で緊張しているのは自分だけだ」「ほかの人は冷静なのに」と緊張する場面で、緊張してしまっているのは自分だけなのではないかと考えてしまっている方は多いはずです。実は、この考えがさらにあなたを緊張しやすくしてしまっているかもしれないのです。

 

大勢の人の前で話すことや慣れないことをするときなど、非日常的な場面では人は誰でも緊張してしまいます。緊張の度合いに差があることは確かかもしれませんが、全く緊張しないという人はほとんどいません。実際、「日本人の8割以上は人前に立つと緊張してしまう」というデータも出ているそうです。

 

ですが、緊張しやすいと感じている方はこの事実に気づかず、その状況で緊張しているのは自分だけだと思っています。すると、「緊張しているのがバレたら恥ずかしい」「この程度で震えてしまうなんて情けない」と考え、さらに自分を追い込んでいきます。

 

「この程度で緊張してはダメだ」という思いは、さらに緊張を助長させます。このように、緊張しやすい人は『自分だけが緊張している』という考えによって、さらに自分自身にプレッシャーをかけてしまい、緊張しやすくなったり緊張がより大きなものになったりしているのです。

 

緊張した経験がトラウマになっている

過去に緊張した経験がトラウマになって、緊張してしまっているという方は多いのではないでしょうか。

例えば、

  • 学生時代にみんなの前で上手く発言できずにからかわれた
  • プレゼンで頭が真っ白になり、話せなくなった
  • 習い事の発表会で緊張のあまり大きなミスをしてしまった

など、過去に緊張によって失敗を経験したことがある場合、その経験がトラウマになって同じような場面で過度に緊張してしまうことがあります。

 

大人になるにつれて緊張するシチュエーションが増えたという方は多いはずです。子どもの頃は人前で話すことも緊張せずにできていたのに、いつの間にか人前に出るのが苦手になっていたなど、成長していく中で緊張する場面が増えていくという人がほとんどです。

 

人は、成長するにつれて「自分は他人からどう見えているだろう」と考えるなど、自意識が芽生えていきます。自意識が芽生えると、人前で失敗したり緊張している姿を見られたりすることに「恥ずかしい」などの感情を抱くようになります。そのため、子どもの頃は何の気なしにできていたことでも、成長するにつれて緊張してしまうようになるのです。

 

ですから、自意識が芽生えた後に緊張による失敗を経験してしまうと、それがトラウマになって同じような場面で「また恥をかくかもしれない」と考えるようになります。すると、さらに緊張が強くなっていき、どんどん緊張しやすくなってしまうということです。

 

性格が真面目

性格が真面目な人は、緊張しやすくなってしまうと言えます。真面目な性格の人は、後先考えずに行動するということはあまりしないはずです。「自分がこんな発言をしたらどう思われるだろう」「自分がこのように動いたらどうなるだろう」と周囲や先の事をよく考えて行動する人が多いでしょう。

 

先のことや周囲の事をよく考えることは全く悪いことではありません。先を読む力や周囲の人のことを考えられることは、長所でもあります。ですが、このように考えられる人だからこそ、「失敗したらどうしよう」「こんな発言をしたら場の空気が悪くなるかも」といろいろな悪いケースも想像してしまい、緊張する原因にもなってしまうのです。

 

また、真面目な人は不真面目な人よりも、人前で意見を求められることや大切な仕事を任されることも沢山あるでしょう。そのため、人よりも緊張するシチュエーションが多くなり、「自分はよく緊張してしまう」と感じているのかもしれません。

 

緊張のしやすさを改善する方法

ここまで、人が緊張してしまうワケについてご説明してきました。自分に当てはまっているものが一つは見つかったのではないでしょうか?

 

それでは次に、緊張の改善方法についてご紹介していきます。緊張しやすいという方は、どうにかして改善したいと考えているはずです。そこで、緊張しづらくなる思考法や行動についていくつかお伝えしていきます。

 

みんな緊張していると理解する

緊張してしまう場面では、「自分だけが緊張しているのでは?」と考えてしまいがちです。特に、緊張すると手足が震えてしまう、顔が赤くなってしまうなど周囲から見ても緊張しているなとわかるような症状が出てしまう人は、「こんなことで震えているのは自分だけだ」と思ってしまいますよね。

 

ですが、あなたが緊張している場面は、緊張して当たり前であることがほとんどです。緊張しているのは自分だけではなく、他の人も同じ状況に立たされれば緊張するのです。先ほどもお伝えした通り、日本人は人前に出ると8割以上の人が緊張しています。

 

緊張しやすく、手足が震えたり赤面してしまったりするあなたから見ると、他の人はとても冷静で、平常心を保っているように見えるかもしれません。ですが、緊張しているように見えない人でも、実際は緊張によって吐き気を感じていたりひどい手汗をかいたりしているかもしれません。あなたにそれが伝わっていないだけで、実はみんな緊張しているのです。

 

中には、それほど緊張しないという人もいます。ですが、そのような人は緊張する状況に慣れている人であることがほとんどでしょう。それほど緊張しないという人も、初めはとても緊張していたはずです。緊張しなくなるためには、「慣れ」がとても大切です。あなたも、同じような状況を何度も何度も経験すれば、それが非日常的な状況ではなくなるため、少しずつ緊張が薄れていくようになります。

 

大切なのは、「実はみんな緊張している」ということをきちんと理解することです。そうすることで、「この場面では誰でも緊張するのだから、赤面しても仕方がない」「みんな緊張を隠そうと頑張っているんだ」と考えることができるので、気持ちが楽になり過度な緊張を防ぐことができるでしょう。

 

きちんと準備をする

大勢の前で何かを発表するときや大きな仕事を任されている時、就活などで面接があるという場合は、緊張することが事前にわかっているはずです。そのような時には、絶対に準備を怠らないようにしましょう。

 

このようなシチュエーションで緊張してしまう時には、「自信がない」「失敗するかも」という気持ちが、緊張を促していることが多くあります。しっかり準備を行って、自信を持って臨むことができれば緊張も和らぎます。

 

プレゼンなどの場合は、原稿をしっかり作りこんで練習しておく。面接の場合は、聞かれる可能性のある質問を事前に予想して、回答を準備しておく。ゆっくりはっきりと話す練習をしておくことも必要でしょう。

 

また、緊張しやすい人は、人前で話すことをできるだけ避けようとしてしまいます。そのため、練習や準備の段階でも人に見てもらうということをしない場合があります。ですが、人前で緊張しやすいという方には、一人で練習するだけでは準備として不十分であることが多いでしょう。できれば、家族や友人などに観てもらうようにしてください。そうすることで、他者から見た時の評価を知れたり、アドバイスももらったりすることもできます。足りない部分を補うことができるので、より自信を持って本番に臨むことができるはずです。

 

本番前などの、声を出して練習できない時にはイメージトレーニングも効果的です。ゆっくりはっきりと話している自分をイメージする、練習通りに進めている姿をイメージするということを繰り返し行っていると、脳がその状況に慣れてくるので本番での緊張を和らげることができます。

 

自意識過剰だと考える

緊張しやすい人は、自分が他人からどう思われているかを気にしてしまうことが多いかもしれません。「かっこ悪いと思われているかも」「バカにされないかな」など、周囲からの評価が気になってしまい、それが緊張に繋がっています。

 

例えば、道で何かにつまずいて転んでしまった時、誰かに見られていなかと周囲を見渡したり、速くその場から離れたいと思ったりするはずです。このような状況では、周囲の人に注目されてしまって恥ずかしいと感じる人は多いと思います。

 

ですが、もし自分が道を歩いているときに近くの人が何かにつまずいて転んだ場面を目撃したら、あなたはどう思うでしょうか?「大丈夫かな」と思うことはあるかもしれませんが、「ださいな」などとその人を笑ったりバカにしたりすることはないですよね。また、そのような場面に遭遇しても、そのことはすぐに忘れてしまい、転んだ人の顔なんか覚えていないのではないでしょうか。

 

このように、人は自分以外の他者のことはそれほど気にしていません。ですが、自分のことになると「誰かから注目されているのではないか」と考えてしまいます。これを「スポットライト効果」と言います。人は自分が周囲から見られていると意識しますが、実際には周囲の人は自分のことをほとんど見ていないのです。

 

周囲の反応を気にして緊張してしまうという方は、自意識過剰になっているかもしれません。ほとんどの場合、自分が他人からどのように評価されているかの予想と、実際に他人からどう評価されたかを比べると大きなギャップが生まれるそうです。このことを理解できると、無駄に緊張したり気疲れしたりすることは少なくなるのではないでしょうか?

 

もし、自分が周囲からの評価を気にして緊張しているなと感じた時には、「他人は自分のことなど気にしていない」「今の自分は自意識過剰だな」と考えると、それほど緊張することはなくなるでしょう。

 

笑顔を作る

緊張すると、顔が引きつったり表情が硬くなったりするという方が多いですよね。緊張する場面で「笑顔を心がけましょう」と言われても、緊張しているのだから無理だと思う人がほとんどだと思います。ですが、緊張している場面だからこそ笑顔を作ることはとても大切です。なぜなら、表情と精神状態には強いつながりがあるからです。

 

表情筋からの刺激が脳に伝わると、その表情に見合った感情を脳が作り出すと言われています。そのため、緊張しているときに強張った表情をしているとだんだんそれに見合った感情になってしまうため、緊張が助長されていきます。逆に、笑顔などの柔らかい表情を作っていれば、少しずつ緊張もほぐれていくということです。(フェイシャル・フィードバック効果

 

緊張する場面で笑顔になれる人は、緊張していないのだと考えていたかもしれませんが、実はそうではなく、笑顔になるから緊張しなくなっていくのです。緊張していると、顔が強張ってしまうという方は、意識して笑顔を作るようにしてみると緊張が和らぎ、良いパフォーマンスができるようになるかもしれません。

 

まとめ

人が緊張してしまうワケと、緊張のしやすさを改善する方法を4つご紹介しました。

 

適度な緊張は良いパフォーマンスを行うために必要なものですが、何事にも過度に緊張してしまうという方は、困ってしまうことも多いですよね。今回ご紹介した改善法を1つでも試してみると、緊張しすぎることを改善することができるはずです。緊張しやすいことに悩みを抱えている方は、是非参考にしてみてください。

 

また、緊張するということは決して悪いことばかりではありません。緊張することで良い結果がもたらされるということも沢山あります。緊張してしまう自分を責めず、受け入れることで過度な緊張を防ぎ、落ち着いて行動することができるようになるでしょう。

 

 

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