職場や学校で悩みの原因となっていることはどんな事でしょうか?仕事内容や勉強のことよりも人間関係に悩んでいるという人も多いでしょう。上司や同僚との付き合いやトラブル、クラスメイトや友人との関係が複雑になってしまったなど、なかなか解決しない悩みを抱えているという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、人間関係で悩みを抱えているあなたに知っておいてほしいことをご紹介します。これを知れば、あなたの心が少し軽くなるかもしれません。
人間関係の悩みを軽くする方法
職場や学校というコミュニティの中で、その場の全員と良好な関係を築くということは難しいことです。職場や学校で関わる人の中で、何人かとは良好な関係を築けなかったり、トラブルになってしまったりして悩んでいるという方も多いでしょう。
人間関係での悩みは解決が難しいことも多く、とてもストレスが溜まります。職場や学校に行くことさえ嫌になってしまうこともあるかもしれません。
ですが、人間関係について、考え方や見方を少し変えるだけで悩みが軽くなるかもしれません。ここからは人間関係での悩みを軽くする方法をご紹介していきます。
2:6:2の法則を知る
あなたは2:6:2の法則を知っているでしょうか?なんとなく聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんが、ここからは2:6:2の法則について少しご紹介させてください。
2:6:2の法則とは、もともとはパレートの法則(80:20の法則)から派生されたものです。パレートの法則とは一般には経済において全体の数値の大部分は全体を構成する2割程度の要素が生み出しているという法則のことです。
例えば、「売り上げの8割は全顧客の上位2割が占めている」「仕事の成果の8割はそれに費やした全体の時間の2割の時間で生み出している」というような法則です。これは経済においてだけではなく自然現象や社会現象など様々な事象に当てはめられています。
そして、このパレートの法則から派生したのが2:6:2の法則です。これは、働きアリの法則と呼ばれることもあります。
- 働きアリのうち、よく働くアリ2割が全体の食料の内の8割を集めている(パレートの法則)
- 働きアリのうち、本当に働いているのは8割で、2割のアリは全く働いていない
- よく働くアリ:普通のアリ(たまにさぼっているアリ):全く働いていないアリ=2:6:2という割合である
- よく働くアリ2割を集団から隔離すると、残りの8割からよく働く2割のアリが生まれ、また2:6:2の割合になる
- よく働くアリだけを集めても、2割のアリは働かなくなり2:6:2の割合になる
- 働かないアリだけを集めても同様に一部のアリが働きだし、2:6:2の割合になる
以上が2:6:2の法則です。これは働きアリだけの法則ではありません。私たちの身近にも2:6:2の法則が存在します。
例えば、学校のクラスを思い浮かべてみてください。「クラスの中で勉強や運動がとても得意な子どもは2割、普通な子どもは6割、苦手な子どもは2割」というようにばらついていたのではないでしょうか。
職場でも、「2割の人はとても仕事ができ、6割の人は普通、2割の人は仕事ができないと言われている」という状況は多いはずです。自分の部署は全員仕事ができるが、他の部署は全員仕事ができないということは起こりませんよね。
このように、世の中に存在する様々なものは、2:6:2の割合でバランスで成り立っているのです。
2:6:2の法則を人間関係に当てはめる
2:6:2の法則を理解していただけたでしょうか?それでは、この2:6:2の法則を人間関係に当てはめて考えてみてください。そうすると、人間関係について今までより少し気楽に考えられるようになるかもしれません。
例えば、あなたと意見に反対する人が2人いるとします。今まではその2人の事を気にして悩んでいたかもしれません。ですが、あなたに反対する人が2人いるということは、あなたと同じ考えの人が2人いるということなのです。そして、どちらでもいいと考えている人も6人います。これが2:6:2の法則です。
意見が合わない2割の人に対して、自分の意見を押し通そうとすると言い争いになったりトラブルに発展したりしてしまいます。討論をして自分の意見を納得してもらう事ができたとしても、どちらでも良いと言っていた残りの多数から、あなたに反対する2割が出てきてしまう可能性もあります。
2:6:2の法則を当てはめれば、「自分に反対する人は絶対に2割は存在するものだ」「賛成してくれる人が2割はいるから大丈夫」と考えることができます。
もしあなたを嫌っている人が2人いるとします。ですが、それは当たり前のことです。誰しも関わりを持っている人たちの2割の人からは嫌われています。そして6割の人はあなたのことを好きでも嫌いでもありません。残りの2割の人はあなたの事が好きなのです。
あなたが誰かに嫌われていたとしても、それはあなたが悪いわけではありません。そして、相手が悪いわけでもないかもしれません。人間ですから、性格や価値観は人それぞれです。自分と合う人もいれば合わない人もいます。
あなた自身も、関わっている人の中に「苦手だな」「好きになれないな」と感じている人が少なからずいるはずです。自分が誰かのその2割の中に入ってしまったからと言って、悩みすぎる必要はありません。誰しも、誰かの「苦手な2割」の人間なのです。
自分を好きな2割・なんとも思っていない6割に目を向ける
あなたを苦手だと思っている人が2人いるなら、あなたのことを好きだと思っている人が2人います。自分のことを苦手だと思っている人のことで悩んでいる時間を、あなたの事を好きだと言っている人との仲を深める時間に使ってみてください。
今までは人間関係に悩み、ストレスを抱えていたかもしれません。確かに、誰かに嫌われたり誰かとトラブルになったりしてしまうと自然とその人の事ばかり考えてしまいます。トラブルを解決する方法や自分のことを好きになってもらうにはどうすれば良いか、悩みすぎてしまうこともあるでしょう。
ですが、2:6:2の法則から言うと、あなたが一生懸命努力しても、全体の2割の人はあなたのことを理解することは難しいのです。それなら、あなたのことを好きで慕ってくれている2割の人に目を向けた方が良いのではないでしょうか。
あなたを慕っている2割の人と話したり遊んだりすることで、今までのストレスを発散させることができるかもしれません。自分の味方をしてくれる人がいると感じられるだけで、とても心が軽くなるはずです。
また、人間関係に悩んでいると、自分とトラブルになっている2割の人たちにばかり目を向けてしまうので、自分は多くの人に嫌われているのではないかと不安になってしまうこともあります。
ですが、決してそんなことはありません。2割の人はあなたに親しみを感じていますし、残りの6割の人はあなたのことをなんとも思っていません。つまり、ほとんどの人があなたのことをそんなに気にしていないということです。この事実を覚えておくととても気が楽になります。
人間関係に悩んでいる方は、問題のある2割に目を向けがちになってしまいます。ですが、是非残りの8割に目を向けてみてください。今までより気楽に人付き合いができるようになるかもしれません。
まとめ
人間関係はとても難しいものです。学生時代も、就職をして社会に出ても、結婚をしても、様々な状況で人間関係の悩みを抱える事になるでしょう。
もし、人間関係の悩みでストレスを感じているなら今回ご紹介した2:6:2の法則を自分の周りの人たちに当てはめて考えてみてください。一番覚えておいてほしいことは、必ず2割の人はあなたの味方になってくれるということです。
2:6:2の法則を知り、考え方や見方を変える事で人間関係が気楽になっていくはずです。