心理学から嫌な人とも上手く関わるためのコツ4選

どこに行っても一定数存在する「嫌な人」

  • 威張り散らす上司
  • 理不尽なことで怒鳴るお客さん
  • 嫌味ばかり言う友人
  • いじわるな同僚やお局様

あなたの周りにも、こんな「嫌な人」が存在するのではないでしょうか?思い当たる人が何人か頭に浮かんだという方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

「こんな嫌な人のために悩むのはもったいない」とわかっていても、上手く付き合うことができずに悩んだりイライラしたりしてしまうという方も多いでしょう。社会人になれば、嫌な人だと思っていても、その人と関わらないということも難しくなってしまいます。

 

では、こんな「嫌な人」と上手く付き合っていくにはどうすれば良いのでしょうか。今回は、少しの工夫と考え方の変化で「嫌な人」と付き合う際のストレスを減らす方法をご紹介していきます。

 

嫌な人と上手く接する方法

あなたは自分の周りにいる「嫌な人」とどんな風に接しているでしょうか?

「気にしないようにしようと思っていてもできない。」

「ついついイライラして言い争いになってしまう。」

そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

嫌な人と上手に付き合っていくためには、少しの工夫やあなたの考え方を変える事も必要になってくるかもしれません。それでは、嫌な人と上手に接する方法を考えてみましょう。

 

嫌な人の心理を知る

嫌な人と上手く付き合っていくためには、その人のことを知ることも必要になってきます。

「この人はなぜこんなにひどい事を言えるのだろう」

「なぜ、すぐ人に怒鳴り散らすのか」

嫌な人に対してこんな疑問を抱いたことがありませんか?

 

私自身も、理不尽な事で怒鳴られたり嫌味を言われたりした時には、「自分の言っていることが理不尽だと理解できないのだろうか?」「なんでこんなに嫌味な発言ばかりするんだろう」と疑問に思うことがよくあります。

 

では、実際に「嫌な人」の性格を悪くしてしまっている根本は何なのでしょうか?

 

それはその人の心の中にある『劣等感』です。

 

すぐに怒鳴ったり、人に嫌味を言ったりする人はよっぽど自分に自信があるんだろうなと思うかもしれませんが、実はそうではありません。

 

自分自身に劣等感を抱いている人は、心の奥底では「自分は人より劣っている」と強く感じています。そのため、人の欠点を探したり足を引っ張ったりして相手を下げることで自分が優位に立とうとする心理が働いてしまいます。

 

これは心理学では『引き下げの心理』と言われています。

 

劣等感を払拭するために、自分が努力をするのではなく周りの人を下げるということを無意識にやってしまっているのです。確かに、劣等感を感じなくなるために自分がより上を目指して努力するより、相手を引きずり下ろす方が簡単かもしれませんね。

 

つまり、人をけなしたり怒鳴り散らしたりというような、人が嫌がることをやっている人は、本当は自分に全く自信がないのです。

 

この事実を知っていれば、あなたの周りの「嫌な人」に対する印象が少し変わっていくかもしれません。今後もし誰かに嫌味を言われたり、理不尽な事で怒鳴られたり意地悪をされたりということがあっても、

「この人は劣等感にさいなまれているんだな」

「弱い自分を隠すために、強そうにふるまおうと必死なんだな」

というように、相手のことを冷静に見ることができます。このような見方ができるようになれば、その人の言動にイライラしたり落ち込んだりすることも少なくなるのではないでしょうか。

 

相手を見る視点を変える

嫌な人と関わるとき、あなたはその相手と同等、もしくは少し上からの視点で相手を見ていないでしょうか?

「なんであの人にここまで言われないといけないんだ」

「嫌味ばかり言う人だな」

嫌な人の事をこのような視点で見ていると、その人の言動にイライラしたり傷ついたりしてしまいます。

 

嫌な人と関わるときには、今までと違う視点から相手を見てみてください。嫌な相手のことを客観的に捉えてみてはどうでしょうか?客観的に見ているつもりでも、自分と相手の間で起こる問題に対しては客観視しきれていない場合があります。

 

いつもよりもっと遠くから、自分が雲の上あたりにいるつもりで相手を見てみましょう。

 

「あんなに嫌味ばかり言っていたら、いろんな人に嫌われているだろうな」

「あれだけ怒鳴ってばかりだと、疲れるだろうな」

「自分はあんな性格じゃなくてよかった」

このように、相手のことを今までよりもっと冷静に見てみると、「イライラする」「傷つく」というより、「気の毒だな」という哀れみの感情が生まれてくるはずです。

 

心理学ではこれを『メタ認知』と言います。メタとは高次という意味で、自分が認知していることをもっと高次の視点から認知するということです。

 

今まで「性格の悪い嫌な奴だ」と認知していた人を高次の視点から見直してみると、「かわいそうな人だな」という認知に変わるかもしれません。哀れみの気持ちで相手を見る事ができれば、今までイライラしてしまったり悩んだりしていたことも不思議と気にならなくなっていくでしょう。

 

相手にしない

「学歴は高いのにね」「悩みとかなさそうだよね」「着やせするタイプなんだ」

 

こんな嫌味に、つい言い返したり否定したりしたくなってしまいませんか?その場ではぐっとこらえても、心の中で言い返しているという方も多いかもしれません。

 

ですが、嫌味に対して言い返したり否定したりしていると、ますます腹が立ってきます。また、こちらが否定することやムッとした態度を取ることで、相手は面白がってますます嫌味を言ってくることもあります。では、嫌味を言われた時にはどのように対応する事が正解なのでしょうか。

 

嫌味を言ってくる人は、相手が傷つくことやイライラするようなことを言って、相手の反応を見て面白がっています。ですから、相手にせず反応しないということが一番良い方法です。

 

「悩みとかなさそうだよね」と嫌味を含んだ言われ方をされたら、

「そうなんですよ!悩みの種が有っても、馬鹿なんですぐわすれちゃうんですよ」

 

「学歴は高いのに、仕事はできないんだね」と嫌味を言われたら、

「そうですね。先輩は仕事ができるのでいつも頼りにしています。」

 

「着やせするタイプなんだね」と言われたら、

「そうなんだよね。なにかいいダイエット方法知ってたら教えてね。」

 

というように、嫌味を言われても平気な顔で受け入れてしまいましょう。真に受けたり相手にしたりしてはいけません。このように嫌味を肯定して、受け流してしまえば相手も張り合いがなく面白くなくなります。また、自分も嫌味を否定していた時よりも不思議と腹が立たないはずです。

 

親密度を上げる

あなたに冷たく接してくる人とは絶対に仲良くなれないと決めつけていませんか?相手が嫌な態度を取ってくる原因は、あなたとの親密度の低さにあるかもしれません。

 

嫌な人との親密度を上げるためには、雑談の量を増やしてみてください。親密度は雑談の量に比例します。嫌な人だなと感じていると、自然と雑談の量は減ってしまいますよね。仕事などで必要な会話はするかもしれませんが、意味のないどうでもいいような話をわざわざしようとは思わないかもしれません。

 

ですが、親密度が上がればあなたに対して嫌な態度や冷たい態度は取りづらくなるはずです。どんな内容でもいいですから、できるだけ雑談を増やしてみてください。雑談の量が増えれば相手との共通点やお互いの良い面を見つけることができるかもしれません。そうすると自然と親密度も上がっていきます。

 

心理学ではこれを『単純接触効果』と言います。

 

相手が嫌な態度を取ってくる原因は、あなたとの親密度の低さが原因の場合もあります。雑談の量を増やしてみると、相手との関係性も変わっていくかもしれません。

 

まとめ

あなたの周りにいる「嫌な人」。嫌な態度を取らないようにならないものかと考えてしまうかもしれませんが、人の性格はそう簡単には変わりません。

 

自分の性格を変えることも難しいのですから、人の性格を変えるということはほぼ不可能に近いでしょう。

 

ですから、「嫌な人をなんとかしたい」と思ったら、まず今回ご紹介した方法を試してみてください。あなたの考え方や受け止め方が少し変わるだけで、嫌な人と関わる際のストレスが減っていくはずです。

 

少しの考え方の変化や工夫で、嫌な人とも上手く関われるあなたになれるかもしれません。

 

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