女性ばかりの職場や、ほとんどが女性の職場で働いた経験がある人ならお分かりいただけるでしょうか。職場内いじめや嫌がらせが横行するということを。いじめや嫌がらせの種類は色々あります。こんな経験をした、こんな扱いを受けた、ということはないでしょうか。
実際によくある陰湿ないじめ
ひとりだけ違う応対をされる
他の人に対しては、笑顔を見せたり気さくに話しかけたりしておきながら、自分とは目を合わそうとせず、話しかけてくることもない。こちらが何か質問をしても、低い声でYESかNOかの返事をするだけか、聞こえないふりでスルーされることもある。
こちらを見ながら、ひそひそ話をする
複数人で固まって、こちらをじろじろ見ながらのひそひそ話。陰口ならまだしも、表でやる。あなたの悪口を言ってますよ、と気づかせたいところが、陰口よりも陰湿。あきらかに嫌がらせですよね。気づかせたいから、小声で言ってるように見せかけて、聞こえるくらいのボリュームで話す。まあ、女性が多い職場でなくても、女同士がくっつけばあるあるです。
露骨な仲間外れ
お土産に買ってきたお菓子を自分だけ配ってもらえない。職場の飲み会に自分だけ誘ってもらえない。この場合も、誘いたくないから本人の知らない所で話を進めるのとは全く違います。あなたを誘いたくないですよ、ということを本人に知らしめるために、わざと本人のいる場面でその人以外を誘うという嫌がらせをしたがるタイプがいます。
保険の外交員のAさんは、成績は常に支店のトップでした。それを面白く思わない女性が周囲にはうようよいました。彼女が受ける露骨な仲間外れは日常茶飯事。職場の飲み会をしよう、と盛り上がるいじめ女子社員たち。その中のひとりが「全員誘ったよね。ひとり、ふたり、さんにん…。」とひとりずつ指さしながら、わざとAさんを飛ばして数えていったそうです。
なんて低レベルな人間、と思いますよね。小学生レベルの意地悪です。意地悪にレベルの高い低いなどなく全てレベルの低い行いではあるのですが、あまりに幼稚すぎて馬鹿馬鹿しくて笑ってしまいます。
とは言え、他人事ならばそう思えても、実際に自分がされたらいやな気持になるし、傷つくこともあります。「馬鹿みたい!」と本心から軽蔑して笑い飛ばせる人ならいいのですが、なかなかそこまで強い人ばかりではありません。心から軽蔑しながらも、傷ついてしまう女性の方が多いのではないでしょうか。
Aさんは毅然として、我関せず、という素振りを貫くものの、やっぱり心の中は穏やかではなかったそうです。いじめ女子社員たちが、ニヤニヤと自分の反応を見ているのも承知の上だから、完全スルーして仕事の電話をしたり、書類をつくったりと、淡々と業務をこなすよう努めた、とは言っていましたが…。
みんなの前で大声で否定される
これは先輩、上司といった、仕事上、立場の上の人間が下の人間に対する嫌がらせ、いわゆるパワハラです。仕事上でのミスを、人格否定ともいえるほどに叱責する。「あなたのために指導している」という大義名分のもとに、いじめや嫌がらせともいえる言動を繰り返す。これは、立場を利用して、自分のストレスをひとりのターゲットにぶつけている場合がよくあるのです。
いじめや嫌がらせが起きやすい職場の特徴とは?
女の職場ではいじめが起きやすいと書いてきましたが、女性だらけの職場がすべてそうだと言うわけではありません。では、いじめや嫌がらせが起きやすい職場の特徴があるのでしょうか。
不満であふれかえっている職場
働いている人間が、給料が安い、忙しすぎる、責任ばかり多い…など、労働条件に対して不満があふれていると、だんだんと被害者意識が芽生えてきます。常にイライラ感を抱えているので、仕事が遅い、要領が悪い、といった人に対して、「あなたのせいで自分が大変な思いをする」という思考パターンになりがちです。
そうなると、被害者は自分、大変な思いをさせる加害者はこの人、と決めつけて攻撃が始まります。加害者なので、攻撃しても悪くないのだと自分を正当化して嫌がらせをするのです。
雇用条件が不安定な職場
これは派遣などでいつ切られるのか分からないような、雇用条件が安心できるものではない職場です。ボーナスも無ければ退職金もない、収入自体が少ない上に雇用も保証されていない、ないないづくしの職場で働くには先々の不安があります。自分の雇用を脅かす存在、仕事が出来る同僚は「目の上のたんこぶ」にあたるのでしょう。いなくなればいい、という思いから、嫌がらせやいじめにまで発展してしまうこともあるのです。
職員が共通の目標を持たない職場
仕事の内容も関係するのでしょうが、職員が共通の目標をもって、一致団結して仕事に取り組む職場ではいじめや嫌がらせは起きにくいものです。ひとりひとりが志を高く持ち、仕事の完成度を上げようという職場では、意見の食い違いなどはあるものの、働いている人間の間に仲間意識が生まれるものです。目標に向かって進むのみで、くだらない嫌がらせやいじめなんてしている暇はないのです。
そもそも、暇なところにいじめは起こりやすいものです。職場に限らず、学校でもそのような傾向が見られるようです。目標を持ち、向上心を持って勉学やスポーツに励む生徒が多い高校では、いじめは少ないのです。そんなことしている時間がもったいなく、馬鹿馬鹿しいのでしょう。
勉学にもスポーツにも意欲を持てず、暇を持て余す生徒の多い高校ではいじめが多いと言われています。このことからも、目標や向上心との関係がよくわかります。もちろん一概には言えませんし、語弊があるかも知れません。あくまでも見聞きする中での統計でのことですし、勉学やスポーツは苦手でも何か別のことに夢中になっている人もいます。
職場においても、良いものを生み出そう、より良くしていこう、自分も経験値を上げて工場しよう、という職員の意識が高いところではいじめが起きにくいと言えるでしょう。
ただ厄介なのは、意識の低い職員が多い職場で、向上心のある意識の高い職員が頑張って仕事をするときです。周囲がこういう人を目標にすればいいものを、敵とみなして攻撃を始める人間が現れることがあります。
女性ばかりの職場でいじめが起きやすい理由
もちろん、男性のいる職場でもいじめや嫌がらせは起こり得ることだと思います。でも、女性ばかりの職場の比ではありません。そのことに理由はあるのでしょうか。
恋愛や結婚につながらない
それはズバリ、男性からの目がないからです。恋愛や結婚につながる対象がいないから、やりたい放題の女性が登場するのです。もし、この男性ちょっといいな、と思う対象が職場にいれば、自分の性格の悪さを露呈するようないじめをする女性はほとんどいないのではないでしょうか。どんな女性でも、自分が好感を持つ異性には優しい女性、可愛い女性、思いやりのある女性…と良い印象を与えたいものでしょう。
自分に脅威を与える相手に先制攻撃
女性は男性に比べ、嫉妬心が強い傾向があります。嫉妬心がとても強い上に、自信のない人間は、自分より出来る人間を脅威に感じます。周囲から仕事が出来ると見られている女性のせいで、自分の能力が低く見られることが許せないのです。ずっと営業成績もトップレベルで、周囲の人から「すごいね」と褒めたたえられていた女性の職場に、その人以上の女性がやってきたら…。まるで野生動物が相手に脅威を感じて襲い掛かるかの如く、その女性にいじめや嫌がらせの先制攻撃をしかけることがあります。
先に登場した保険外交員のAさんは、まさにこのタイプの女性職員の陰謀によって日々嫌がらせに苦しめられました。露骨な仲間外れや、嫌がらせを率先してやっていたのは、ボス的存在である上に、華々しかった営業成績が落ち目な先輩女性だったそうです。
Aさん個人のロッカーに、Aさんだけ配ってもらえなかったお菓子が粉々の状態で放り込まれるようなことも何度もありましたが、すべてこの先輩女性の仕業でした。
あまりのレベルの低さに驚かされますが、自分の存在価値を脅かす者に対しての攻撃の凄まじさには恐怖を感じてしまいます。
根っこにある被害者意識
「自分が新人の時に、先輩からいじめられた。指導という名のいじめだった。だから私も、新人にはそういう接し方をする。」という考え方をする人がいます。自分たちだけ優しく指導してもらえるなんてズルい、と思うのです。
自分がいじめられて辛かったのだから、せめて自分は後輩には優しく指導してあげよう、とは思えないのでしょうか。人としての器の小ささ、レベルの低さを感じてしまいますが、実際にこういう人は少なくはないようです。
女性特有の妬み心が渦巻いている
これを書いている私自身も女性なので、嫌なのですが事実です。個人差はもちろんありますが、女性は自分よりも幸せそうだと思える人、いい思いをしてるように見える人に嫉妬します。
仕事内容で言えば、同じお給料なのに、自分よりもラクな仕事をしていると思われたら危険です。いじめ気質を持った女性の被害者意識が発動して、攻撃をされる危険度大です。
例えば、彼氏や旦那様のルックスや学歴・職業など、スペックの高さ。子どもの成績が良くて通っている高校や大学などのレベルが高いこと。大きくて広くて素敵な家にローン無しで住んでいる、など。プライベートではいくらでもあります。
実際、私のパート先に、「なんちゃって仕事」と自分で言いながら勤務している女性がいます。ご主人は一流企業の部長で、パートで稼ぐ必要はないものの社会と接点を持ちたいから…と週に1日だけの勤務です。他の日は趣味三昧。年に何度かの家族旅行。正直、羨ましすぎて嫉妬心が生まれてしまいます。
ただ、羨ましいだけで意地悪したいという気持ちには繋がりませんが…。自分では女性気質からは程遠いと思っていても、自分も嫉妬心は強いのか、と認めざるを得ませんでした。
自分の敵か味方かを判別しようとする
女性の中には、自分の都合のいい相手を味方と見なし、そうでない相手は敵と見なすタイプがいます。その人の性格などの良し悪しとは関係ありません。自分のことを慕ってくる後輩であれば、仕事が出来なくてもサボりがちで要領のいいズルいタイプでも味方と見なします。自分にとってどうか、が全てなのです。
女の職場でのいじめや嫌がらせの対処法
真面目に仕事をしていても、何かのきっかけで、いわれのない嫌がらせを受けることもあります。まるで事故のようなものです。相手のレベルが低いから気にしない、自分はただ仕事を頑張るのみ!…と言えるような強い人はほとんどいないと思います。もしその「事故」に自分が逢ってしまったら、どうすればいいのでしょうか。いじめの被害を最小限に抑え、最終的に撲滅させる方法があります。
自分に自信をもつことが大切
いじめや嫌がらせを受けるようになると、心の優しい人ほど「自分になにか悪いところがあるせいかも知れない」と考えてしまいます。自罰傾向が強いのです。そして、自分の仕事のやり方や挨拶の仕方、ルックス…と、自分の中にあれこれ問題点を探してしまいます。でも、いじめる人はその対象に問題があるからいじめるのではありません。
先に述べたように、いじめる人間の都合で、その対象を選んでいるようなものです。いじめられる人間に、非などないのです。自分に自信を持って、辛いことがあっても毅然としておいてください。
嫌な仕打ちにも、平然とした態度で
人によっては、なかなか難易度が高いことかもしれません。でも、オドオドした態度は逆効果です。余計にいじめ人間に優越感を与え、どんどんエスカレートする可能性大です。平然とした態度を取り続けられると、優越感を感じられず、楽しくもないので、だんだん収束していくものです。
実際、私は学生時代バイト先で経験しました。和菓子屋で、繁忙期の短期バイトをしたことがあります。大きな机を囲んでの立ち仕事でした。日頃から勤めているパートやバイトの人たちに交じって私たちもせっせと作業していました。
私たちに指示を出すのは、見るからに「元ヤン」風の女性。分かりやすい指示などくれません。イライラと早口でまくし立て、私たちが理解できなかったりすると舌打ちするような始末。中でもなぜか私の事が気に障る様子。一挙手一投足、レベルで机の向かい側から罵られるような状態でした。
最初はただ驚いて、「すみません」と謝っていましたが、すぐに理不尽さに気づきました。3日目頃には、作業の手を止めずに「はい」と静かに感情のない返事をし続けました。相手は苛ついて、さらに大声で口汚く罵ってきたので、わざとシラーっとした顔で数秒じーっと見返した後、無言で作業を再開すると…。
「ふざけんなよ!」みたいなことを叫んだかと思うと、自分の脇に置いてあった台車に空いた箱を叩きつけるように積み上げ始め、置き場所との往復を始めたのですが…。すごい勢いで移動するので、滑って尻もちを激しく打つ、手放してしまった台車は壁に激突という、まるでコントの1シーンのような結果になってしまいました。
その場にいた全員が見ていましたが、誰も笑うに笑えず…。本人はキレてどこかへ行ってしまいました。その後は無視され続けましたが、私にとってはその方がありがたかったです。
自分の周りの人達とコミュニケーションを積極的にとる
上記の場合は、短期のバイトで期限がはっきりしているから、出来た態度なのかも知れませんし、人によっては中々出来ない行動でもありますよね。その場合には、周りを巻き込むしかありません。職場でイジメを受けてしまう場合には、無関係な人までも自分に対して敵に感じてしまうかと思います。しかし、本当にイジメを行う人は、少数で一人がイジメをやめたらイジメ対象も崩れてしまうような関係であることも多いです。
なので、イジメを受けてしまうと、自分の殻にこもって周りとは関わらないようにしてしまうのではなく、出来るだけ虐め行うような人とは関係が無い人とのコミュニケーションは積極的にとって信頼関係を気づく事ができればいいですね。そうする事で、自身の理解者も増えますし、イジメをしてくる事を知ったら、協力をしてくれるかもしれませんし、イジメもしにくくなります。
また、上司とのコミュニケーションもしっかりととっており、信頼関係があれば、相談出来て対策をとってもらえる事もできます。女は、周りにいる人達もステータスの一つとして捉える人も多いですし、イジメ対象は一人の人に向きやすいので、自身の周りの人とコミュニケーションを積極的にとる事で、イジメ自体を防ぐ事ができる、力を周りから借りることもできるのです。
まとめ
いじめ気質を持つ人間を撃退するには、「平然と」「しらっと」が最も効果的なようです。自分を信じて、自信をもって堂々として欲しいですね。ただ、もし深刻なイジメだと感じる場合には、その都度どんな事をされたのかをしっかりとメモをしておきましょう。一つの証拠として慰謝料請求をする際にも使えますし、仕事をイジメが原因になりやめて、労災として認められるためにも、証拠メモはあるに越したことはありませんね。