コミュニケーション能力が上手な4つの「話の伝え方」

コミュニケーション能力ってどんなもの?

最近では「コミュニケーション能力」という言葉をよく耳にするようになりました。コミュニケーション能力の高い人は、周囲の人との人間関係が概ね円満です逆に、低い人は、ぎくしゃくした人間関係を構築していたり、周囲から浮いていたりします。両者の違いは、どういうところにあるのでしょうか。

 

コミュニケーション能力は、もちろん、生まれつきの性格に関係するところもあります。しかし、容姿などとは違って、その方法を知って練習すれば、高い能力を得ることも出来るものなのです。

 

「コミュニケーション能力の高い人」が社会や職場でも求められるようです。なぜなら、その特徴は、仕事をする上で必要なものが揃っているからなのです。

 

「コミュニケーション能力の高い人」の特徴とは?

社会や企業が求める「コミュニケーション能力の高い人」の特徴は、以下のようなものがあります。

  • 自分の思いを分かりやすく伝えることが出来る。
  • 相手の気持ちを察することが出来る。
  • 相手に共感することが出来る。
  • 聞き上手で、相手がつい話したくなってしまう。
  • 的を得た質問が出来る。
  • みんなの話をまとめられる。

などがあります。

 

コミュニケーション能力は、人間関係だけではなく、仕事や組織にまで影響をあたえるものです。重要視されるのもよく分かります。

 

経団連の調査では、過去10年以上に渡って、人材に求める能力の第一位に「コミュニケーション能力を挙げている企業」が全体の8割以上にものぼっています。企業における需要が高いせいか、「コミュニケーション能力」という資格もあるほどです。

 

ところで、コミュニケーションとは、意思疎通の方法です。すなわちコミュニケーション能力とは、話す能力、聞く能力、他人の気持ちを汲み取る能力、伝える能力などを総括したものです。会話・言葉の表面の部分のみならず、その内側にある真意を見出すことが大切。他人と関わる上では、必ずと言っていいほど必要なものです。

 

なかでも、伝える能力はビジネス上で欠かせない能力だといえます。仕事をこなすのが早かったり、アイデアが豊富で優れている人であっても、伝える能力が乏しければ低い評価を受けることもしばしばです。

 

自分の意図したことが伝えられず、「そういうことじゃないんだけど…。」と歯痒い思いをすることもあるかも知れません。思わぬ誤解を受けることにもなりかねないでしょう。自分の意図を上手に伝える能力を磨いて、ビジネスを円滑に進めていきたいものです。

 

ビジネスでうまく行っている人、コミュニケーション能力の優れている人に共通する「伝える能力」を探っていきたいと思います。

 

「素敵な人」はコミュニケーション上手

ビジネスの場に限らず、「素敵だな」と感じる人に会うことがあると思います。それはどんな人でしょうか。見た目のいい人?オシャレな人?個性的な人?もちろん、それらの人たちも素敵だと感じるでしょう。

 

目から入る情報ではなく、話してみて素敵だと思える人はいませんか。こちらの話をきちんと聞いてくれて、なおかつ自分の思いもサラッと伝えられる人。そういう人と話している時は、心地良さを感じるはずです。

 

自分の伝えたい事は伝わっていますか?

日常生活において、誰しも相手に自分の意志を伝えているつもりでいます。ところが伝わっていなくて「言ったはず!」ということもあるのでは?

 

「伝えて」いるつもりでも「伝わって」いなければ、「伝えた」ことにはならないのです。コミュニケーションが上手く行っていないことになります。では、「伝わるように伝える」能力は、どうすれば得ることが出来るのでしょうか。本物のコミュニケーション能力の高い人が実践している方法とは、いったいどんなものなのでしょうか。

 

コミュニケーション上手な人の「伝え方」4選

人間関係を円滑に進めるために、ビジネス書をたくさん読んでいる人もいるかと思います。その内容に「なるほど」と納得していても、実際にそれが出来ているでしょうか?

 

あふれるほどの書物の中で、多く内容はあれども、大きくまとめてみると下記のようなことになります。読んでみて「そんなこと分かってる」と言わず、実際にできているかどうか、今一度見つめなおしてみましょう。

 

1.伝えたいことをシンプルに。

伝わるように伝えることが大切、とは言うものの、話の上手な人とそうでない人がいます。話下手すなわち、コミュニケーション下手?いえいえ、そんなことはありません。

 

まず大切なことは、自分が相手に何を伝えたいのか、自分の中ではっきりさせることです。ビジネスの場などで発言を求められることが事前にわかっているのであれば、紙に書き出してみるのも有効です。メモしたものを見るだけでも、頭の中が整理されます。

 

話が得意でなければ、シンプルに結論だけを伝えればいいのです。どうしても、長い説明になってしまったり、無駄な事を混ぜ合わせてしまい、伝わりにくい話となってしまう人がいます。なので、シンプルにする為にも「短く」伝えるように意識しましょう。

 

シンプルに短く、必要な情報を伝えましょう!

 

2.結論をはっきりと

こちらが質問した時に、相手の答えがまわりくどくてイライラした経験はないでしょうか。「で、どうなの?」と思わず遮りたくなるような話し方をする人。こういう人は、伝えることが不得手なコミュニケーション下手と見なされます。

 

大切なことは、「答え」をまずはっきり伝えること。英語の文法を参考にすると良いですね。YES or NO だけで良い場合もあります。「私は~です。」その後に修飾語を持ってくることです。

 

3.誰にでもわかる言葉を使う

自分が当たり前に使っている言葉が、誰にでも通じるというわけではありません。場合によっては、伝わらないどころか、相手に不快感を与えかねません。

 

若者がやりがちなのは「略語」を使うこと。自分たちの間では常識でも、年長者にはさっぱり通じないことも多々あります。また、最近よくあるのは、やたらと横文字を盛り込みながら話すこと。ちゃんとした日本語があるのにわざわざ英単語にすること。相手にとってはチンプンカンプンな場合もあります。嫌味に感じる人もいるようです。

 

業界用語や社内用語、専門用語を使って伝えようとしても、その輪の外側の相手には伝わらないと思った方が良いでしょう。自分たちの用語は共通語ではありません。

 

相手がごく身近な相手でも、指示語だらけの内容であれば伝わらないことが多いものです。年配の方に多いかも知れません。「こういう時はあれだから、あれした方が良い。」なんて言い方をして、相手に理解しろというのは無理があります。自分の思いは伝わって欲しいものです。そのためには、誰にでも伝わる言葉を使うことが大切です。

 

4. 相手と話し方やペースを合わせる

これを聞いて、「相手に合わせて自分をなくせってこと?」と憤慨する人がいるかも知れません。そういうことではなく、相手に寄り添うということです。人間は、自分と話し方や話すペース、声のトーンが似ている人に親近感を抱きやすいと言われています。

 

例えば、相手の人が声のトーン高く「あの試合すごかった!」と話して来たら「そうだったね~」と返答したとしても、声のトーンが低く返す「そうだったね↓」と声のトーンを高くして「そうだったね↑」と全く別物の返答になります。相手に熱があるなら、熱ある返し。暗く低いトーンに対しては、同じく低いトーンでの返答が相手にとっては、聞いてもらっていると納得しやすいです。

 

コミュニケーション能力の高い人は、自然と相手のペースに寄せながら、自分の意志を伝えられます。

 

これは避けるべき!絶対に避けたい伝え方

上手な「伝え方」について、述べてきました。では、絶対に避けたい伝え方とはどんなものでしょう。

 

それは、とにかく自分の言いたいことばかりを強引に伝えようとすることです。自分の話ばかりする人には、周囲の人はうんざりするものです。また、意見をなんとしても押し通そうと、他人の話に耳を傾けずに、声高に主張ばかりする人も敬遠されます。残念ながら、みんな離れて行ってしまうことでしょう。

 

それとは逆に、相手に伝えることを面倒に思ったり、波風を立たせるのが嫌で、出来る限りコミュニケーションを控えるというのも避けるべきです。いつまでたってもコミュニケーション能力の向上にはつながりません。

 

コミュニケーション能力を磨いて幸せに

コミュニケーション能力を高めることによって、他人との信頼関係を築けることがわかりました。「伝える力」を鍛えると、自分の思いをスムーズに相手に届けることが出来るので、イライラ、モヤモヤした気持ちを抱く機会も減るでしょう。

 

実際に、「自然と」相手のペースに寄せながら…とは、なかなか難しいものです。そこで、「自然と」が身についている人、すなわち「コミュニケーションの達人」のやり方を観察して、真似するのもおすすめです。

 

真似なんていうと、なんだかズルしているような気がするかも知れません。とんでもない!どんなことでも、真似から始まるのです。スポーツでも、楽器の演奏でも、「カッコいいな」「あんな風に出来れば」と思って、憧れの対象を懸命に真似ることから始まるのではないでしょうか。それがズルいことだなんて、誰も思わないはずです。

 

自分本来の声や、話し方とはあまりにもかけ離れた人をお手本にすると、作り物めいた違和感があるかも知れません。自分の良さを生かせるようなお手本があれば、参考にして、どんどん真似すると良いでしょう。自分が伝えやすいスタイルを築き上げることが出来れば、おのずとコミュニケーション能力が上がっていくでしょう。

 

自分ひとりで頑張って、ビジネス書を読んだり考えたり、自分なりの方法を構築することも、もちろん素晴らしいことではあります。しかし、すんなり伝え方を上達させるには、コミュニケーションの達人のやり方を真似る方がコミュニケーション上手になる近道ではないでしょうか。肩肘張って、我流で頑張る必要はありません。盗めるものは盗んで、軽やかにステップアップしていきましょう。

 

職場や家庭、友人関係、恋愛など、あらゆる側面において、コミュニケーションを円滑に行うことで幸せになれます。幸せになるのは自分だけではなく、相手の人たちも然りです。

 

コミュニケーションの質が人生を左右する、と言っても過言ではありません。周囲の人たちとの信頼関係をしっかり築き上げて、自分の人生のあらゆる側面から豊かにしていきましょう。

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