「また明日は月曜日か。いつまでも日曜日ならいいのに。」会社に行くのが嫌でいつもこんな風に感じてしまう人は多いのではないでしょうか。
会社に行きたくない理由の多くは人間関係によるものです。仕事が嫌、仕事が辛い、ということもありますが人間関係が良好であれば何とか乗り切ることができるでしょう。しかし、仕事がそこそこできても人間関係に悩みを抱えていると精神的な負担が大きく、職場全体のことが嫌になってしまうでしょう。
この先も長く嫌な気持ちと悩みを感じながらあなたはどのくらい我慢するのですか。仕事を簡単に休むことも辞めることもできませんよね。仕事自体は好きで、会社も辞めたくはないのに人間関係で悩んでいる人は、そのジレンマをいつも感じていることでしょう。そして「会社に行きたくない」と考えてしまう自分を弱い人間だと責めてしまっているのではないでしょうか。
人間関係の難しさはあなた一人の責任ではありません。自分を責め、夜も眠られないという人はどうか考え直して下さい。自分の健康を損なうほどの我慢はする必要がないのです。
ここでは、職場での人間関係の難しさに着目し悩みからどのように脱し、乗り越えて行ったらよいのかを考えていきます。
人間関係が悪くても自分の立場を守ることが大切~挨拶、笑顔は必須~
職場の人間関係が上手くいかないとどうしても表情や声も沈みがちになります。しかし、一社会人として第三者的な視点で自分を見つめてみましょう。苦手な相手に対する態度があからさまに不機嫌そうではどうでしょう。不機嫌とまでもいかなくても、なるべく関わりたくないという心境からそっけない、取り付く島もない対応になっていませんか。
他の人の目から見て自分がどう映っているのかを意識しましょう。やはり、大人として、社会人として、挨拶や笑顔、会話の仕方は快活であった方が良いのです。それが自分のためでもあるからです。例えば、特定の人との人間関係が悪く、自分に落ち度がないとしても態度一つで人は判断されてしまうのです。
自分の評価を下げない様に気を付けましょう。また、こうした大人の態度で冷静に対応できることで、案外と人間関係の難しさが解かれていく可能性もあります。
誰しも相手が笑顔で寛容な態度で自分に接してくれると嬉しいものです。自然と気持ちを開いてくれるかもしれません。笑顔の相手には笑顔で返してくれるでしょう。そうすると、お互いに「意外といい人かも。」と感じるかもしれません。
好感度の高い人を観察する
職場にはいろいろな人がいて、様々な人間関係があります。その中でも誰にでも好かれている人はいませんか。人間関係が良好で、好印象な人を観察してみましょう。上司や先輩に気に入られ、同僚や後輩との信頼関係もある人は素直で自然体な人ではないですか。
何歳になっても素直さは人に好かれる大きなポイントです。教えや助言を素直に受け入れ、わからないことを認め問う姿勢は特に職場では好印象でしょう。そういう人はミスをしても、わからないことを質問しても周りがフォローし温かく接してくれることが多いです。
好感度の高い人を観察し、その言動を理解し自分なりに真似てみるのも良いでしょう。
職場の仲間との情報交換をする
職場の人間関係に悩んでいる人も、同僚に友達と呼べる人はいるでしょう。職場の中で信頼のおける友達や先輩と情報交換してみましょう。
例えば、苦手な上司や先輩に好かれるコツや逆にどのようなことで不機嫌になるのかを知るのです。言葉遣いや話の内容のポイントを具体的に押さえておくと、言い回しや言葉選び、触れてはいけないことがわかりトラブルを回避できます。
また、好きな話題や最近の出来事を知っておくことで好印象を持ってもらうことができる関り方ができるかもしれません。
相手の性格を知って個別に上手く対応できる
人の性格は一人ひとり異なります。それぞれの人の性格や個性に応じて対応できると人間関係は上手くいくはずです。例えば噂好きな人がいるとします。本来であれば自分としては同調したり一緒に人の噂話をするのが嫌でも、聞き役としてある程度話を聞くなどした方が無難です。
無理に同調する必要はありませんし、同調したことで思いもよらない巻き沿いをくうこともあるので適当に話に付き合うのが良いでしょう。
話に付き合わな過ぎれば「気取っている」「いい子ぶっている」と思われるでしょうし、否定的な態度をとれば「あの子はこう言っていった」などと他の人にいかにもあなたが噂話を積極的にしてかのように伝わる可能性もあります。
また、「嘘をつく人」や「罵声を直接的に浴びさせてくる人」など、関わること自体が難しいというような個性の持ち主もいるので相手の性格を知り、その人との距離感を決めることが大切です。
ポイントは相手が変に思わない程度に「適当」に関わるということです。
上司に相談する
職場での人間関係に悩み、様々な方法で対処してみても上手くいかないと感じたときは上司に相談してみましょう。
「上司に相談するなんて、かえって大変なことになったらどうしよう」と不安に思われる人もいるでしょう。上司に人間関係のことを相談することなど到底できないと思っている人は多いかもしれません。
しかし、皆が働きやすいように職場環境を整えることは管理職の仕事でもあります。すなわち、管理職である上司に相談することは間違っていないのです。
上司に相談することのメリットは、職場全体の状況を見ながら個々の立場に配慮して対策を打つことができるという点です。業務内容を変更する、シフトを変更する、部署替えをするということは上司だからこそできる対応策です。
個人の立場が侵されることなく、業務がきちんと遂行できるような環境を整え、起きている人間関係の課題を解決するという方法なのです。それは、何もアクションを起こさないよりも会社全体の雰囲気がよりよくなる機会でもあるのです。
そして何より、人間関係が悪い人同士のシフトが被らないようにシフトを組むということや部署異動などは上司の指示で行われることになるので、相談した本人の立場が危うくなるということが起こりにくいのです。
気持ちを整える~感情をセルフコントロール~
ここまで、職場での人間関係に悩んだ時の対処法をみてきました。ここから先は自分の心に問いかけ割り切るということ、そして自分の時間を大切にすることの意義をお伝えします。
悩みに対して、自分自身が頑張りすぎないことが大切です。職場の人間関係は所詮、職場でのみの関係であり、自分の生活の主体となる場はちがうところにあるというように割り切りましょう。
職場での人間関係は「限られた場・限られた時間」での関係でしかありません。そのような限定的な関係性の中で悩みながら相手の顔色や機嫌を伺い、態度や声色をいちいち気にする必要はありません。
ちょっとした相手の反応に対して「今、機嫌が悪かったかもしれない、自分の事を嫌なのかな」「別の人にはもっと優しく接しているように見える」などとクヨクヨ悩むのは無駄なことです。
自分の考えすぎ、気のせいということもありますし人間誰しも気の合う人とそうでない人はいるものです。「気にしすぎない」「職場の人間関係が全てではない」と考えることができるようなると気持ちが楽になります。
自分だけの時間を持つ
真面目な人や、なかなか手を抜けない人は家にいても職場のことが気になってしまいます。プライベートな時間も職場での人間関係について考えてしまうので、十分に息抜きが出来ないのです。就業後や休日は会社の事は忘れて気分転換を図るようにしましょう。
打ち込むことができる趣味を探し、楽しみの時間をもつことも良いですし、特に趣味がなければ本を読むことやカフェでゆっくりすることでもいいです。
SNSも気分転換になるような上手な使い方が出来れば活用しましょう。現実世界とは違う環境で気分転換することや、SNSを通して楽しみや満足感を得られることもできるでしょう。
仕事を無理に続けない、辞める
最終的には、仕事を休職することや辞めることやのも一つの方法です。もう改善できない人間関係になってしまっていて、悩みがどんどん深くなっていきそうな場合は無理はしない方が良いです。
どうにか人間関係の悪さを克服して仕事を続けて行こうと頑張っても、心身の健康を損なってしまっては、気分転換や環境を変えることもできなくなってしまいます。仕事はいつでも辞めることができます。実際のところ誰かが辞めてもその代わりはなんとかなるものです。
もしもあなたが会社を辞めてしまっても、あなた自身にも求人はたくさんあります。しばらく働かずに家事や育児に専念することや、旅行して気持ちをリセットするなどしながら、また新しい環境に身をおく気になればできるのです。
仕事を辞めることで自分を責めてはいけません。人間関係が悪くて仕事に行きたくなくて仕方がない、という気持ちに支配されている今よりは状況が悪くなるということはないと考えましょう。
また、求人サイトを時々チェックしておくことや実際に登録しておくことも心の支えにもなります。本当に転職するときも役に立ちますし普段はお守りになります。
まとめ
大人同士の人間関係は自らが「つらい」「このままではいけない」という気持ちは解放しないとなかなか解決の糸口を見つけることはできません。自らが発信しない限り周りが深刻に心配してくれないことが多いです。
しんどうそうに見えても何とか会社にきて、仕事をしている姿を見ると周りの人は「案外大丈夫そう」と判断するのです。それは大人の場合、皆自分のことで精いっぱいということもあるかもしれません。
大人の人間関係は複雑です、自分で悩みを抱え込んでしまわないということがポイントになります。